電話対応6つのコツ……ビジネスにおける正しい電話マナー
電話応対は会社の「顔」です。電話の背後で話し声が聞こえたり、長時間の保留、その上たらい回しになった挙句切られた日にはもう二度と電話したくなくなります
新入社員のあなたも、ベテランの方もスムーズに電話応対をするコツを確認しておきましょう。
<目次>
<電話対応のコツ>
<電話対応のコツ>
電話対応のコツ1:「電話に出る時」の基本マナー
- 大きな声で明るく元気にハキハキと
電話に出た声が暗くてボソボソしていると聞き取りづらく、印象も悪くなります。通常のトーンよりも少し高めの声を出すと良いでしょう。ドレミファの「ファ」をイメージすると感じの良い声を出すことができると言われています。腹式呼吸もポイントです。
- 利き手にペンとメモをスタンバイ
話中にもスムーズにメモが取れるように利き手側にペンとメモを用意しておきましょう。「ペンを用意しますので、少しお待ち下さい」ということがないよう、常備しておきます。
- 「3コールまでに」とる
人により感じ方は異なりますが、ビジネスにおける電話では「3コールがデッドライン」と言われています。3コール以上鳴ると「待たされている」という気持ちになるそうです。3コールを超えてしまった時は、「大変お待たせ致しました」と言ってとりましょう。
- 「ながら電話」は絶対にNG
態度は声に出てしまいます。たとえ手の離せない仕事中であっても、いったんは手を止めて電話に集中しましょう。パソコンの画面や他の書類を見ながらの電話は聞き逃しの原因にもなります。電話は声だけが勝負です。相手には意外なほど様子が伝わるものです。背筋を伸ばして笑顔で応対しましょう。
電話対応のコツ2:名指し人に取り継ぐ場合のマナー
【3コール】以内に、ペンとメモを準備して電話に出ます。会社名を言いましょう。会社名の前に「ありがとうございます」やキャッチフレーズなどを言う会社もあります。自分の会社のルールを確認しましょう。「株式会社オールアバウトでございます」
相手:「株式会社ABCの山本と申します」
相手が名乗ります。
■相手が名乗らない場合
■聞き取れない場合「失礼ですが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
■社名のみで名乗らない場合「申し訳ございません。お電話が少々遠いようでございます」
■名前しか名乗らない場合「株式会社ABCのどちら様でいらっしゃいますか?」
「恐れ入りますが、どちらの山本様でいらっしゃいますか?」
電話対応のコツ3:一言目は「いつもお世話になっております」
たとえ、はじめての電話でも会社を代表して挨拶するのが一般的です。「いつもお世話になっております」
相手:「こちらこそお世話になっております。田中課長をお願い致します」
社外の相手に対しては、上司でも「田中」と謙譲表現を使います。「課長」や「さん」など役職や敬称は省きます。役職名をつける場合には、「課長の田中」と言います。「田中でございますね。かしこまりました。少々お待ち下さいませ」
- 保留ボタンを押します
- 受話器を置きます
電話対応のコツ4:電話の受け方の基本マナー、不在の場合
■名指し人が不在の場合名指し人が電話に出られないので、会社を代表してお詫びします。そして、現在の状況(外出中で17時30分頃帰社予定)を伝えます。トイレや買い物に行っているなど詳細な情報は伝えないように気をつけます。「申し訳ございません。あいにく田中は外出しております。午後5時30分頃、帰社予定でございます。戻りましたらご連絡致しましょうか」
その上で、相手の意向(折り返し電話が必要か否か)を確認します。(名指し人が会議のとき、休みのときなどの対応の仕方はこちらをご覧ください)
相手:「お戻り後、お電話下さい」
利き手側にあるメモ用紙に書き込みます。この時お待たせしないように注意しましょう。「かしこまりました。恐れ入りますが、念のためお電話番号をお願い致します」
相手:「03-××××-××××です」
「ありがとうございます。それでは復唱致します。
03-××××-××××、株式会社ABCの山本様でいらっしゃいますね。田中が戻りましたら確かに申し伝えます。
私(わたくし)、美月(自分の名前)が承りました。
お電話ありがとうございました」
伝言内容は必ず復唱し、電話を受けた自分の名前を名乗る事で責任の所在を明らかにします。そうすることで、相手は安心します。最後は電話をいただいた事への御礼を述べます。
相手:「では、失礼致します」
相手が切った事を確認してから、ゆっくりと受話器を置きます。先んじて「失礼致します」と先に言うと、切りたがっている印象を与えます。相手の後に続いて挨拶するようにしましょう。「失礼致します」
電話応対の方法は分かっていても、いざ電話がかかってくると焦ってしまうもの。事前にマニュアルを作成して、参照しつつ応対するのも良いかもしれません。
電話対応のコツ5:電話取次ぎ時の伝言メモの作り方
美月さんが田中課長に電話メモを作成しました。見てみましょう。職場や名指し人の状況によってはメールで伝言を伝えることもあるでしょう。どのような方法でメモを残すかは職場で確認しましょう |
電話対応のコツ6:伝言メモの作り方のポイント
確認すべきポイントを箇条書きで。いざ書こうとするとペンが出ない……ということのないように。
- 5W3Hでメモする
- 内容は必ず復唱する
- メモは読ませるものではなく、簡潔な「見る」メモで(箇条書きで)
- 書いたメモは折りたたみ、無くならないようにテープで張るなどする
- メモに関して口頭でも伝え、確実に伝える
慣れないうちは使いやすい電話メモのフォーマットを使うとモレを防ぐことができます。時間のある時に作っておけばスムーズに対応できます。(伝言メモの書き方について詳しくは『覚えておきたい、電話応対の基本』をご覧ください)
電話は突発的なことです。慌ててしまいがちですが、あなたは会社の代表。スムーズに電話応対できるようにしましょう。
最も大切なことは相手に対する思いやりです。前向きで真摯な態度はきっと相手にも伝わります。あなたのスマートな対応は会社の信用をアップさせるでしょう。
【関連記事】