セクシュアルマイノリティ・同性愛/ゲイライフ

札幌はやっぱり最高!(2ページ目)

4年ぶりにレインボーマーチ札幌に参加してきました。やっぱり札幌はイイ!本当に楽しかったです。今回はなぜ札幌では毎年パレードを続けることができるのか、というところに迫ってみたいと思います。

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

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札幌のパレードがうまく継続できている理由


前夜祭は初めから終わりまでショータイムの連続!信じられない熱さです。
北海道は日本のカナダ、札幌は日本のモントリオールとかバンクーバーみたいなところだと思います。気候も似ているのですが、(アメリカ大陸のように)もともとはアイヌという先住民の地だったところに日本民族が入植してきて作り上げた北の開拓地であり、封建的な土壌がない新天地だからこそのオープンさや寛容が根付いてる気がします。

毎回パレードに足を運んでくださる上田文雄さんのようなオープンでフレンドリーな市長さん、そんな方を市長に選ぶ札幌市民のみなさんがまず素敵だと思います。

ほぼ毎年会場に足を運んでくださっている上田市長。本当に素晴らしい!
パレードもしっかり街に根付いていて、沿道の方たちも手を振ったり、お店から出てきて笑顔で見守っていたり、毎年恒例のお祭りみたいな雰囲気になっています。(昨年、フロートの上からドラァグクイーンが道路作業員の方にマイクで呼びかけたところ、気をよくして上着を脱ぎはじめたという、ほほえましいエピソードもあります)

でも、それはあくまでも「背景」であり、札幌でパレードがうまく継続的に開催できている直接の理由とは言えないでしょう。

 
今回、パレード後の交流会(関根信一さんの一人芝居付き)に参加したのですが、初期の頃に頑張っていた「古株」の方たちに次々にお会いして、「まるで同窓会みたいだね」とか、「90年代っぽいね」などと言っていました。
そんな中で、「札幌のパレードはどうして毎年継続できるんだろう、安定してるんだろう」という話になり、今の体制のこととかもお聞きしました。

「古株」の方たちは、意外にも、今の実行委員会に対しては全くノータッチなんだそうです。ひとえに、若いパワーで頑張ったということです。
とは言え、さすがに若いスタッフが一から手探りでパレードをやっているわけではないでしょう。警察や行政との交渉といった難しいところなども、実績があり、ノウハウがあるからこそ、やっていけるのだと思います。

 
ノウハウを引き継ぎ(何をやるべきかが見えていて)、組織が安定することは、継続的な開催の重要な要件です。東京のパレードは実行委員が集まってパレードを開催し、解散してまた新しい実行委員が集まり…ということを3年繰り返した結果、継続開催ができなくなり(2003~2004年はお休みしました)、そうした反省の上に、Tokyo PRIDEという団体を作ったのでした。

それから「パレードをやりたい」というそもそものモチベーションも重要です(本当はそれがすべて、なのかもしれません)。人間、10年も同じことをやると、さすがに疲れたり飽きたりして、やめたくなるもの。でも、先輩たちがやってるパレードを見て「いい!」と思った若い人たちがやる気になってくれたことで、札幌はうまく回ったのです。
札幌のパレードは、10回目までのノウハウをしっかり受け継いで、やる気のある若手の人たちが集まって頑張ることができた、でも「古株」の人たちがちょっと離れたところで見守っていて、何か重大な問題が起こったら助けてくれる…そんな理想的な環境、好循環になっているんだと思います。

 
今回、前夜祭からパレード、アフターパーティまで、パレードを(セクシュアルマイノリティの祭典を)祝福しようとするコンセプトがしっかり貫かれていて、それでいて参加者を楽しませようという気持ちがみなぎっていて、本当に素晴らしいと感じました。その素晴らしさは、前夜祭などのクラブパーティを運営する「Qwe're」というグループの存在が大きく影響していると思います。代表を務めるケン太さんは、長年札幌のゲイシーン(クラブイベントやパレード)を牽引してきた方ですが、若手のパフォーマーにパレードの意義を教えたり、良き指導者となっているそうです(何でもテストがあるんだとか)。そうした「大人」が、あたたかく見守りながら若手を教育するというシステムが、札幌の成功の最大の秘訣なのでは?とゴトウは見ています。

 
経験と知恵のある大人と、やる気とパワーのある若手がうまく連携すること。どちらが欠けてもパレードはいずれ無くなってしまうのでしょう。

見てると、札幌では、若手の方たちも古株の方たちも、同じ空間で共生しています。組織内で取り返しのつかないような分裂(いがみあい)が起こったり、という話も聞きません。そこがスゴイと思います。
それは小さな街で膝をつきあわせて暮らすようなローカルなゲイコミュニティだから、ということもあるでしょうが、ゴトウが思うに、札幌の人たちはみんな「人がいい」んだと思います。素直だし、謙虚。気が利くし、愉快。(今回、地元の「MAD」というゲイバーが主催するイベントに出させていただいたのですが、お店の方もお客さんたちも本当に気を遣ってよくしてくれて、感激しました。札幌の人たちのオープンなあたたかさをひしひしと感じました)
そんな「人のよさ」も、物事を進めるうえでものすごく重要なのではないかと思っています。

ともかく、もし札幌の楽しさを味わったことがない方は、ぜひ、来年、15周年のレインボーマーチに参加してみてください。体を張ってイベントを盛り上げるパフォーマーたちの姿に、参加者たちの心からの笑顔に、必ずや感銘を受けることと思います。
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