知っておきたい基本用語と材料

材料を用意して、こねて、発酵して、焼いて……。パン作りの前に、パンができるまでの流れを頭に入れておきましょう。中でも、パンが焼き上がるまでの工程とそれを示す用語は、知っておきたい基本です。粉やイーストなど、最初にそろえたい材料についても解説します。

「こねる」とは、グルテンで風呂敷をつくる作業

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よくこねることで、パンもよくふくらむ

「こねる」とは、材料を均一に混ぜて、小麦粉に含まれるグルテンを引き出し、ガスを包む伸びのいい風呂敷をつくる作業。

伸びのいい風呂敷をつくるためには、たんぱく質を多く含んだ小麦粉を使い、しっかりこねます。そうしてできるのが、食パンなどの「ふっくら系」パン。目の詰まった生地、歯切れのいい生地を楽しむフランスパン、ライ麦パンなどの「みっしり系」パンは、風呂敷があまり伸びなくてもいいので、こねもそこそこでOK。

「発酵」とは、ガスを発生させる工程

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十分発酵した生地は、指を入れても穴がふさがらない

イーストが小麦粉や生地に配合された糖を分解し、パンをふくらませるためのガスを発生させる工程を「発酵」といいます。

イーストが活動するのは5℃~40℃くらいで、適正温度は25~35℃くらい。最近は「低温長時間発酵」と呼ばれる、冷蔵庫(庫内は5~10℃)に一晩入れてじっくり発酵させる方法も注目されています。

季節によって室温は異なりますが、人間が心地よいと感じれば、イーストも元気に活動します。温度管理(25~35℃くらい)をすれば、発酵時間もだいたい決まってきますが、「1.5~2倍にふくらみ、指先でそっとさわるとやわらかな弾力がある状態」を見極めればOK。気温の低い季節には少し、気長に待てばいいです。

ただし、気温が高い季節はあっという間に発酵が進んでしまうので、過発酵に注意。風味の悪い生地になってしまいます。

「パンチ」とは、生地中のガスを抜く作業

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やさしくガスを抜くのが、パンチ

「パンチ」は、発酵途中または発酵後に、生地中のガスを抜く作業です。生地中にできた気泡を均一にし、伸びきったグルテンを強化し、再びふくらむ力をつけます。

パンチといっても、あくまでも手でやさしく押す程度の力加減で。

 

「分割・丸め」は、生地を切り分け、成形の準備をする工程

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スケッパーで手早く切り分ける

「分割」とは、作るパンに合わせてパンを切り分けることです。切り分けた生地は、「丸め」をすることで、切った断面からガスを逃さないようにします。

「成形」の作業の前に、再びふくらむ力を取り戻させます。

 

「ベンチタイム」とは、生地の休み時間

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ぬれ布巾をかけて、生地を休ませる

「丸め」をして、再びガスをためこむためにふくらむ力がムキムキわいた生地は、弾力がありすぎて、扱いにくくなります。

次の工程(成形)で作業がしやすいように、15~30分ほど生地を休ませて、生地の弾力をゆるめることを「ベンチタイム」といいます。

 

「成形」とは、目的のパンに合わせた形にする作業

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丸めたり、棒状にしたり、編んだり、成形でパンのバリエーションが広がる

「成形」は、でき上がりの形に近づけるために丸や棒状にしたり、型につめたりすること。

それ以外にも「パンチ」と「丸め」の意味もあります。オーブンに入れるまでに、もう一度、ゆるんだ生地にふくらむ力をとり戻させます。

 

「最終発酵」とは、最大限にふくらませるための助走

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焼く前に8割ほどふくらませておき、オーブン内で最大限にふくらむようにする

「最終発酵」は一次発酵とは少々違い、適温(32~36℃)で、できあがりの8割程度まですみやかに発酵させます。

ある程度弾力を残した状態の生地を、オーブンの中で最大限にふくらませます。グルテンが元気なうちに焼くことで、ボリュームのあるパンができます。


次は、パン作りの基本材料についてご紹介します>>