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「家賃」決定の裏側をすべて公開!シリーズ 「家賃」はどう決まる? 第3回

不動産のプロはどのようにして家賃査定をしているのか?その仕組みを知ればあなたが部屋を探すとき、家賃交渉の説得材料として役立ちますよ!

加藤 哲哉

執筆者:加藤 哲哉

賃貸・部屋探しガイド

家賃査定のプロの技を盗む(!)シリーズの第3弾は、「有効面積から査定物件の仮賃料を出す」方法。ここで出した賃料が、査定賃料のもとになります。ちょっと計算が出てきますが、難しくありませんよ!
※今回は、日本賃貸住宅管理業協会(日管協)の「家賃査定ハンドブック」を参考に賃料査定の方法を解説しています。

家賃査定のプロの技3~「有効面積から仮賃料を出す!」


有効面積標準間取りの賃料が出せたら、次は査定物件の有効面積から仮賃料を算出します。査定物件の有効面積が18畳以下ならば1Kと2DKの標準間取りを使って計算し、有効面積が8畳を超えるならば2DKと3DKの標準間取りを使って計算します。
【査定物件】2K-33
【査定する物件】
間取り 2K 
専有面積 33平米
和室6畳、4.5畳、K3畳
有効面積 13.5畳
収納1.5畳分

例えば、第1弾で出てきた査定物件2K(右の間取り)(右の2Kのを査定する場合には、有効面積が13.5畳(和室6畳+4.5畳+K3畳=13.5畳)ですから、1Kと2DKの標準間取りを使うのです。考え方は、まず標準間取りから1畳あたりの賃料を出し、これを1Kの標準間取りと査定物件の差の分に足すというもの。例を出して計算してみましょう。

●仮賃料の出し方

A:標準間取り1K(有効面積8畳)の賃料=6万円、B:標準間取り2DK(有効面積18畳)の賃料=10万円とすると、

(1)標準間取りAとB の賃料差
10万円―6万円=4万円

(2)標準間取り1畳あたりの賃料
4万円÷(18畳―8畳)=0.4万円

(3)査定物件の賃料は?

査定物件と標準間取りAの有効面積の差
13.5畳―8畳=5.5畳
標準間取りA+5.5畳×0.4万円
=6万円+2.2万円=8.2万円


∴査定間取りの仮賃料は、8.2万円

ちなみに、有効面積が18畳を越える場合には、標準間取りは2DKと3DKを使います。先ほどと同じように、1畳あたりの賃料を計算したら、標準間取り2DKの賃料にその分をプラスします。

~ちょっと難しくて分からな~いなんてことになっていますか?ごちゃごちゃと計算しているように思われますが、実はとってもシンプル。標準になるものから、広さやそのほかの付加価値によって、賃料を差し引きするだけなのです!さて、プロ技もここまできたら最後のひと仕事。実はここがいちばん大変なのですが、おもしろいところでもあります。

さて、仮賃料が出せたらいよいよ仕上げ。この仮賃料は標準間取りをもとに出したものなので、物件ごとの付加価値が含まれていません。例えば、駅から近い部屋とバスを利用する部屋とでは、同じエリア、同じ間取りでも家賃が違って当然。こういったその物件独自が持つ、付加価値を仮賃料にプラスマイナスして、本当の査定賃料を出すのです!このプラスマイナスの仕方は次へ!

>>>第4回:家賃査定のプロの技4「付加価値のプラスマイナスを計算する」

<「家賃査定の裏側」シリーズ>
第1回:家賃査定のプロ技1「有効面積を出す」
第2回:家賃査定のプロ技2「標準家賃を出す」
第3回:家賃査定のプロ技3「有効面積から仮賃料を出す」
第4回:家賃査定のプロ技4「付加価値のプラスマイナスを計算する」
第5回:家賃査定のプロ技5「いよいよ査定賃料を出す」
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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