睡眠時無呼吸症候群とは……21世紀の国民病・その症状

睡眠時無呼吸症候群

「21世紀の国民病」とも言われる睡眠時無呼吸症候群。適切な治療を受けることが大切です

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている時に呼吸が止まる「無呼吸」症状や、呼吸の回数が減る「低呼吸」が原因で睡眠障害が起こってしまう病気です。実際には睡眠の質が下がっているにも関わらず、診察に訪れる患者さんの多くが自分の睡眠不足を認識しておらず、日中、知らないうちに居眠りしてしまうことも問題です。

もしあなたが家族やベッドパートナーから、「眠っている間に呼吸が止まっているよ」と言われたことがあったり、いびきをかく癖があり、眠っているつもりなのに眠気が取れないような場合、この「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の可能性があります。


睡眠時無呼吸症候群は「21世紀の国民病」と言われるほど、多くの人がかかっている病気ですが、適切な治療を受けている人はまだ少ないのが現状です。
 

100人中2~7人は睡眠時無呼吸症候群

2003年2月26日、乗客約800人を乗せ時速270kmで走行中の山陽新幹線ひかり号運転手が眠り込んでしまい、岡山駅を通り過ぎそうになってしまうという事故がありました。

その後の調査で、これが単なる居眠り運転ではなく「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」が原因だったと分かり報じられたことが、この病気が広く知られるようになったきっかけだったように思います。

日本での調査によると、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは男性の3~7%、女性では2~5%もいると報告されています。このことから日本には睡眠時無呼吸症候群の人が500万人もいると推定されています。このうち、治療が必要なのに受けていない患者さんが300万人以上いるともいわれています。

性別では、男性は女性の3~5倍も睡眠時無呼吸症候群になりやすく、しかも軽症例に比べて重症になると男女比が拡大します。男性では患者さんの半数以上を40~50歳代が占め、女性では閉経後に急増するのも特徴です。
 

睡眠時無呼吸症候群の3タイプ・最も多いのは気道閉塞タイプ

睡眠時無呼吸症候群は、大きく3つにタイプに分類されています。

気道閉塞型の睡眠時無呼吸症候群
鼻あるいは口から肺に至るまでの空気の通り道である気道の一部が、狭くなったり詰まったりして、一時的に呼吸できなくなるタイプ。外来で診る患者さんの中でも、このタイプが最も多いです。

中枢型の睡眠時無呼吸症候群
脳にある呼吸中枢の働きに異常が起こり、呼吸に関する筋肉に指令が届かなくなって呼吸できなくなるタイプ。脳血管障害やうっ血性心不全、高山病などが原因の睡眠時無呼吸症候群もこのタイプに含まれます。

■ 混合型の睡眠時無呼吸症候群
1回の無呼吸発作の中で、中枢型に引き続いて閉塞型が起こるタイプ。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、生理的な原因と鼻や喉の形態異常の2つが重なり発症します。眠ると筋肉の緊張が解け、体はグッタリとしますが、これは喉の周りや舌の筋肉も例外ではなく、起きている時に比べて睡眠中は気道が狭くなりがちです。また、仰向けで寝ると重力の関係で、舌がノドに落ち込みやすくなります。

健康な人なら、睡眠中に起こる生理的な変化だけでは軽いイビキをかく程度でしかありません。しかし、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などの鼻の病気や扁桃腺の肥大、肥満、顎が小さいなど形の異常があると、気道が閉塞しやすくなり無呼吸に陥ってしまうのです。

睡眠時無呼吸症候群のさらに詳しい症状や検査法、治療法については、それぞれ「睡眠時無呼吸症候群の症状と検査」「睡眠時無呼吸症候群の対策法・治療法」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
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