グループづくりの最初に思い浮かぶことは?
グループ発足当初は、笑顔の下に不安がいっぱい
「見かけは優しそうだけど、クセの強い人たちかも?」
「積極的に発言すると、リーダー役を任されそうでやだな」
「そのうち、自分だけ仲間外れにされたらどうしよう」
というように、気を揉んでしまうものです。
グループ構成の共通点を知れば、人間関係は怖くない!
PTAでも、頑張る行動派ママは、2割程度 |
しかし、「言いだしっぺ」だけが働かされて苦労したり、足を引っ張ったり悪口を言う人がいて、グループ全体のムードやモチベーションがぶち壊しになったりすることがよく起こります。
それでも、恐れることはありません。たとえば10人のグループがつくられると、だいたい次のような人員構成になるのが常、と初めから見積もっておけばいいのです。
・ だいたい2人が行動派
・ だいたい6人が浮動派
・ だいたい2人が問題派
つまり、アイデアや企画を具体的な行動に発展させられる「行動派」は2人程度と少数。約束事を守らない、皮肉や批判ばかりで具体的に行動しない「問題派」もまた2人程度と少数。残りの過半数が、言われればやるけど自分からは行動を起こさず、ムードによってモチベーションが左右される「浮動派」という構成です。
せっかくなら「アクティブグループ」にしよう
グループのパターンを知っていれば、ストレスは格段に減る |
それでもグループ活動には、積極的に参加する意義があります。人数が多いと「大きな神輿」をかつぐことができ、グループならではのダイナミズムを体感できるからです。
ぜひ、せっかくの縁を無駄にせず、やる気を高めあって発展的な活動をする「アクティブグループ」にしてみましょう。そのために必要なのは、次のようなことです。
その1. 自分が「行動派」になって相棒を探す
「行動派」は、相棒と一緒にグループを引っ張っていくべし |
大切なのは、自分と同じような「行動派」として働ける相棒を、最低もう1人は見つけること。誰か1人だけでグループを動かそうとすると、仲間は必ず拒否反応を起こします。リーダーは必要でも、内心独裁的に仕切られたくはないのです。
10人ほどのグループなら、アイデアを具体的な行動にできるような人は、自分以外にもう1人はいるものです。その人が人間的にポジティブで楽しむことを好み、話し合って行動していける人であることが大事。「何か面白いことを企画しない?」と誘ってみましょう。
その2. 「開かれたグループ」にすべし
「報・連・相」(ほう・れん・そう)という言葉が、昔流行りましたね |
1. 全員が集まったときに「やりたいこと」のアイデア出しを呼びかける。
2. 集まったものの中から、多数を占めたものや面白そうな企画をピックアップし、次回再度意見を集計して決める。
3. 決まらなければ「行動派」が決断し、承認を得る。
また、グループの抱える問題を、絶対に愚痴や悪口にして話してはいけません。愚痴、悪口になりそうな要素とは、そのグループが今直面している「課題」なのです。これも、アイデアを出し合うことによって、ポジティブに解決していきましょう。
その3. 「浮動派」の心を掴み、気持ちよく動かす
浮動派をどう動かすかが問題 |
この層の人たちは、断片的な仕事しかできないかもしれません。しかし、それでも全員にまんべんなく仕事を依頼しましょう。多くの人は、自分が矢面に立ったり、仕事が増えすぎて圧迫されることを嫌っても、有意義なことに参加することには前向きです。たとえば、グループ運営に必要な小さな仕事(議事の記録、買い出し、集金など)をお願いしてみるといいでしょう。
その4. 「問題派」が主流になるのを防ぐ
「問題派」のムードにグループが染まると、前には進めない |
「行動派」がグループの愚痴や悪口を言わず、話し合いによって意見を求め、楽しく実りのありそうな行動をしようと呼びかけていけば、まず大丈夫です。多くの問題派は愚痴や悪口を言うだけで、現実的で具体的な行動を起こし、人をまとめて何かを生み出すことは苦手だからです。
問題派も、グループ特有の「彩り」であるため、排除する必要はありません。しかし、その独特な「ネガティブ・パワー」は少しでも鎮めておくことが大事です。笑顔と感謝の気持ちで接するのが基本ですが、さらに、次のような対応をとってみるとよいでしょう。
* 約束を守らない人---文書やメールだけでなく、口頭で細かく説明して面倒を見る。それでも期待はせず、時間や期限など最低限のことが守れていればOKと考える。
* 批判的な人---アドバイザー的役割と考える。こまめに状況を説明し、意見を聞く。参考にし、役立てられる部分は役立てる。
グループの人間関係が自分を成長させてくれる
グループには学べることがいっぱい。自分をもっと磨くべし |
1人、もしくは気の合う友人とだけで行動するのは、気楽かもしれません。しかし、色々な性格の人とうまく調整し合い、一緒に行動をすることで、人間関係のストレスに強くなります。
人生のあらゆる局面で巡り合う新しいグループ。ストレスにするのも、ステップにするのも自分次第。あなたなら、どちらを選びますか?