ストレス/女性に多いストレス

「育てる大人」になれないアラフォーが抱く停滞感(2ページ目)

やりたいことをやってきたのに、35歳を超える頃からなぜ自分を見失うのか? アラフォー・シングルが抱きやすい「ポッカリ感」の源泉を紐解きます。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド


「あれもこれもやってきたけど、これでいいの?」

消費的な生活と自己実現を超えた、次のステップは?

消費的な欲求と自己実現欲求は十分満たしてきた……次の課題は?

既婚者の多くは、子を産み育てることで自然に「生殖性」を体感していきます。しかし、生殖性の定義はもっと幅広く、出産・育児に限定されているわけではないのです。

たとえば仕事や趣味で自分が見てきたこと、積んできた経験を何らかの形に残し、人々に伝えていくこと。未経験者や次世代を育成していくこと。こうした有形無形の何かを生み出し、育てるような行動を志向することが「生殖性」と捉えられるのです。

それができない場合、反転して「停滞性」を経験するとエリクソンは説きました。「自分の欲求は満たしてきたけど、それだけでよかったんだろうか」「自分のことばかり考えて生きても、なんとなくむなしい」……冒頭で述べたアラフォー・シングルに多い「あれもこれもやってきたけど、これでいいのか?」というつぶやきは、この停滞性ゆえの心情だと捉えることもできます。


「課題」はできることから始めてみよう

私の中にある「生み育てたい気持ち」と向かい合う

私の中にある「生み育てたい気持ち」と向かい合う

こうした心情が苦しいなら、やはりまずは一歩踏み出すことが大事ではないでしょうか。

繰り返しますが、子どもを持つことにこだわらなくても、「生殖性」を目指すことはできます。

たとえば、自分の経験を振り返って「自分だからこそできる何か」を生みだして形にしていく。仕事でチームをまとめたり、部下を育てる。学んできたこと、経験してきたことを伝え、人々に還元する活動をする。やってきた仕事を通じて、社会貢献を考えてみる……。

それまでのライフスタイルに、何かを生みだす行動や人を育てる行動、蓄積してきたことを還元する行動が加わっていけば、成人期の発達課題である生殖性へと近づいていけます。

まずは、自分の興味のあること、できそうなことから始めてみてはどうでしょうか。きっと何かが変わるはずです。
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