ストレス/ストレスフリーの思考術

「ポジティブ・スローガン」のすすめ(3ページ目)

目標を立ててもうまくいかないのはなぜ? 運転やダイエットを例にとって解説し、成功に導く「ポジティブ・スローガン」のつくってみましょう。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

ダイエット成功率たった3割の訳とは?

プロセスに喜びを感じなきゃ、ダイエットは続かない
プロセスに喜びを感じなきゃ、ダイエットは続かない
また、ダイエットが成功しないのも、「負の強化」で行っている場合が多いせいだと、私は考えています。

たとえば、キリンお酒と生活文化研究所の調査によると、女性のダイエット経験者は8割にも上る一方で、成功率はたったの3割。ダイエットの内訳の上位3が、「間食をやめる」「甘いものや脂っこいものを控える」「1回の食事量を減らす」という食べないダイエットでした(2006年 有効回答数女性2,378名)。ダイエットをする人は多くても、成功する人は少ないのです。

「太ることを避けるために、食事を制限する」という負の強化は、「1週間先のデート」のように目先の目的のためなら効果絶大ですが、ずっとスリムをキープするためには、あまり役に立ちません。食事制限でストレスがたまると、脳は逆に異常な食欲を起こし、結局はリバウンドしてしまいます。

つまり、続けることで体が楽になる。「きれいになったね」と褒めてもらえる。このように、やせるプロセスを楽しく思える「正の強化」の方法でなければ、長期的なダイエットは、まず続きません。


「ポジティブ・スローガン」をつくってみよう!

「負のスローガン」で、自分の足を引っ張るのはナンセンス
「負のスローガン」で、自分の足を引っ張るのはナンセンス
したがって、ロングタームで自分を向上させるためには「正の強化」でいくことが大事です。

それには、「~にならないように、~する!」という「ネガティブ・スローガン」を、「~したいから、~する!」「~になりたいから、~しよう!」という「ポジティブ・スローガン」変えるのがポイントになります。

「こうなりたい」という自分像を具体的に思い描くと、そのイメージの力が自分を成功へと導いてくれます。とにかく、どこかに書いてみるのがお勧めです(紙でもブログでもOK)。さっそく、私も次のように書いてみました。ちょっと恥ずかしいですが公表します。

●「サムい夫婦にならないように、夫と会話をする」

「いつまでも仲の良い夫婦でいたいから、できるかぎり一緒に夕食を食べて、楽しいことを話す」

●「みっともないから、爪を噛まない」

「きれいな指先でいたいから、たまにはネイルサロンでケアし、噛むのがもったいない爪にする!」

みなさんも、ぜひやってみてくださいね。
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