ストレス/人間関係・人付き合いのストレス

年齢とともに「友だち」との関係が変わるわけ(2ページ目)

同性、同年代の友だちとの関係は、お互いを支え合い、育て合う関係。その関係は成長とともに、どう変わっていくのでしょう?

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

大人になると「恋人」へと関心がシフトする

親友より「恋人」との時間が増えていく

親友より「恋人」との時間が増えていく

青年期も後半になり、成人へと向かう頃になると、同性の親友から異性の「恋人」へと、求める関係の軸がシフトしていきます。

「自分らしさ」を受け止め合える異性との間で親密な人間関係を築き、関係性がうまくいけば、多くの場合は結婚による恒常的な関係を結んでいきます。

ただし、条件の異なる異性との間ではたびたび考え方の違い、感情的な行き違いが起こるもの。相手を求める気持ちが受け入れられなかったり、うまく関係を結べなかったり、関係が破たんしたりと、傷つく場面も増えます。そのたびになぐさめあい、支え合う相手として、同性の親友の関係は重要な意味を持ちます。

しかし、特定の異性との関係が深くなるにつれ、親友同士の感情も微妙に変化していきます。さらに、経済的にも親からの完全な自立を果たし、職業的なアイデンティティを築いて、家庭という新たな居場所をつくるころには、お互いの価値観も変化し、「ずっと一緒」と約束しあった親友との関係は、やがて淡白なものになっていくのです。


信頼できる友だちとは細く長くつながっていける

あの頃の熱っぽい関係ではなくても信頼しあえる親友

ホットではなくても信頼しあえる親友

それでも、ときにはお互いの状況や心情を語り合ったり、悩みを打ち明け合ったりできる関係があるということは、とても大きな心の支えになります。

ライフステージが変化するごとに、友だちとの関係も微妙に変わっていくのは、自然の成り行き。しかし、その変化もあるがままに受け入れ、少しお互いに距離を置いてみることも、また大事なのだと思います。

信頼しあえる相手であれば、心のどこかで細く長くつながりあっていけるもの。あの頃のホットな関係ではなくなったとしても、会ったときにはやさしい気持ちでお互いを受け止め合える、そんなマイルドな関係を長く続けていきたいものです。
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