子どもの食生活とポイント
厳密には、子どもと言っても、乳幼児から児童、中高生と細分化されますが、ここでは成長期(児童から中高生)の食生活の傾向や食事のポイントを簡単にご紹介します。成長期には体を作るタンパク質や骨を作るカルシウム、エネルギーとなる糖質等が必要ですが、他にも様々な栄養素がお互いに影響し合っているので、様々な栄養素を幅広い食品からとることが基本です。
さらに何を食べるかだけでなく、どのように食べるかも大切な問題です。例えば最近では小学生でも夕食の時間が遅くなったり夜型の生活の傾向があり、運動不足も重なると肥満になりやすくなります。また女児ではダイエット志向が低年齢化し「やせ」の心配も出てきています。極端に食べないダイエットを続けるうちに、貧血や無月経、体温があがりにくいにつながってしまう場合がありますから、ともに食卓を囲めない時も何をどれだけ食べているのか、目を配りたいものです。
・好きなおかずに偏らないように
成長期はすぐにおなかがすいてしまうもので、しっかり量を食べることは必要ですが、好きなハンバーグやステーキばりかにならないように、ビタミンやミネラルが含まれる野菜や海藻類、豆類、果物、乳製品なども意識して食べましょう。親が好き嫌いは決めつけず、いろいろな味付け、調理法で試すと、時期によってすんなり食べられるようになることもあります。
・ 間食も大切な食事の一部
時間を決めて、食事との間隔を2時間程度あけ、夕食に影響しないような量をとりましょう。幼児期から低学年の頃にはムラ食いもありますが、「いつも食事を食べる量が少ない」という場合は、おやつを食べずに空腹感をもってから食事にすると、食べる意欲につながります。
ケーキやアイスクリームが悪いわけではありませんが、カロリーが高く、脂質や糖分が多いので、偏らないように注意してください。例えばサツマイモや小豆を使ったお菓子なら、野菜や豆類由来の栄養素や食物繊維も摂取できます。
・噛む回数が増える食べ物を
現代っ子は、咀嚼回数が少なく、あごが未発達の子どもが多いと言われています。また噛む回数の少ない人ほど、肥満と関連性があります。カレーやハンバーグ、スパゲティ、ケーキ、プリンなどの柔らかいメニューに偏らないように、タコやイカ、根野菜等のおかず、干し芋やおせんべいなどのおやつ等を意識的に食卓にのせていきましょう。
・家族で食を楽しむ経験を
食事を一人でする事になれると、食事に無関心になる傾向もあります。できるだけ一緒に食卓を囲む機会を増やして、食事が楽しいという感覚を育てたり、食卓のマナーをしつけることも、大切なことです。
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