「人が幸せになるために必要なもモノは少ない」
「米day no.1」大辻竹まつさん(左)と奥様の由紀子さん |
以前大辻さんは、お父様の事業を引き継いでこだわり食品を扱うスーパーを経営されていましたが、本当に自分のやりたいことを確かめたいと、三重県の山奥で生活した経験があるそうです。
テレビの電波も届かない、朝刊が夕方届くような僻地で、古民家を借りて2年間暮らしていた中で見いだしたのは,「人間が幸せに暮らすのに必要なモノは、ほんの少しでいいんだ」ということ。確かに、モノが豊かで便利な生活は幸せに感じられますが、何か問題が起るたびに神経を使わなければなりません。例えばBSEや乳製品不足の騒動も、大辻さんの暮らしやお店の経営にはあまり実感のないできごとでした。
シンプルなもので幸せを感じるポリシーは食生活だけでなく、暮らし方全体に表現されています。このレトロなお店は住居をかねていて、私はプライベート空間も拝見させていただいたのですが、無駄のない必要なものだけを、きちんと清潔に整えられていて、例えようもなく「美しい」と感じられる空間になっていました。
そんな潔く生きるお二人のライフスタイルは、<住まいは、生き方 地球生活マガジン『チルチンびと(2008年46号)』>でも紹介されるなど、様々なメディアでも取り上げられています。またお店を通じてで合うお客様たちの中にも、何かしら刺激を受ける人たちが多く、食に関わらず暮らしの様々な相談にのられることもあるとか。
「お店を窓口にいろいろな人と触れ合いながら、僕たちも社会に何か尽くすことができれば、幸せだと思うんです」
と仰るご夫妻の写真を撮影しながら、本当に心身ともに贅肉のない美しい笑顔だなーと、ちょっとうらやましく思いながら、シャッターを切りました。
米day no.1(米ディナンバー1)
大阪市阿倍野区阿倍野元町8-5
TEL & FAX 06-6622-7820
*メニューや配達等の詳細は、「米day no.1」のサイト、または直接お店にお問い合わせください。