文章:川内 潤(All About「介護」旧ガイド)
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安心できる医療体制を整えてほしいものです |
病院から追い出される人が急増してどこにも行く場がない方が続出してしまいそうです。「今ある38床の療養病床が、2012年までに半分以下に削減」という施策が発表されたとき、そう感じました。私のところにも「これから療養病床にお世話になろうと考えているが、追い出されてしまうのではと不安」「入居している老人ホームでは対応できない医療行為が必要になったらどこにいけばいいのか」など、療養病床削減に関する相談が相次いでおります。そこで、療養病床の削減問題について解説させていただきたいと思います。
療養病床とは?
常時医療行為が必要な方を対象とした病床で、通常の病床では期間限定での入院となりますが、療養病床では特に期間が決まっておらず終身で入院することができます。老人ホームでは、医師や看護師の配置・医療設備などが十分でないため、常時医療行為が必要な方への対応が難しいのが現状です。そのため、療養病床が“最後の砦”的な役割を果たしてきました。