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3人に1人が高血圧に! 「塩分」を考える(2ページ目)

メタボリック症候群の診断基準の1つに高血圧があります。塩分の摂取を控えることが推奨されていますが、達成することができるでしょうか。今回と9月1日の2回の記事にわけて「塩分」について考えてみましょう。

執筆者:吉國 友和

塩分とナトリウムはどう違う?

コーヒー
何気なく飲んでいるコーヒーにもナトリウムは含まれています
血圧に注意が必要な人の塩分摂取量の基準は1日に6グラムまでとされています。塩分を摂取すると、体内ではナトリウムというイオンの状態で存在します。つまり、本来の塩分制限とはナトリウムの摂取制限に他なりません。

さて、塩分豊富な食品の1つに、インスタントラーメンがあります。ある商品の表示では、ナトリウムが麺に0.7グラム、スープに1.5グラム含まれていると記載されていました。

ナトリウム量はそのまま塩分量に換算することはできず、2.54という係数を掛け合わせて計算します。麺とスープを合わせたナトリウムが2.2グラムですから、塩の摂取量に換算すると次のようになります。

 2.2(g)× 2.54 = 約5.6 (g)

ということは、これだけで1日に必要な塩分をほぼ満たしてしまいます。中には10グラム近い塩分を含んでいる商品もありましたから、スープまで残さずに飲んでしまうと、明らかに過剰摂取になってしまいます。インスタントラーメンは日本人の生み出した大ヒット商品ですが、メーカー側も塩分摂取量を踏まえた商品開発が必要な時代が来たようです。


塩分摂取の落とし穴

このように商品の表示に注意してみると、様々な食品の中にナトリウムが含まれていることがわかります。例えば、自動販売機で買った缶コーヒー(180ml)、この中にも約0.23gの塩分が含まれていました。

1本あたりの塩分はごくわずかですが、1日に何本も飲んでしまうと塩分の過剰摂取につながる恐れがあります。日常生活の中では、こうしたことも意識する必要がありそうですね。


今回は体内に入ってくる「塩(ナトリウム)の絶対量」について考察しました。この続きは9月に塩分摂取量の目標を達成するための「塩分を制限するために塩を摂る」をご紹介します。塩を摂取することで、体内の塩分を減らす方法とは……?
(なお、8月10日・20日は「人間ドック」「セカンドライフの落とし穴」の特集記事を予定しています。)


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