経年とともに変化する設備やニーズにも対応
レシオン武蔵小杉の場合、浴室の浴槽など、手に触れる部分はあらかじめリフォーム |
■現状のレベルへの仕様へ改良
同物件は、基本仕様としてフローリングなどの床材や、ドアハンドル、水洗のレバー、浴槽など手に触れる部分は、リフォームされています。また玄関ドアには、ダブルロック・ディンプルキー、リビング側の窓には全戸に防犯センサー、敷地内には9基の防犯カメラを新設するなど、竣工当時には導入されていなかった最新の設備が取り付けられています。こういった改良がトータルで加えられているのも、リノベーション物件の良さと言えるでしょう。
■将来への配慮
中古マンションで、特に平成前後に建てられたマンションで気をつけたいのが修繕計画。中には修繕積立金が築15年前後でマイナスになっている物件もあったりします。同マンションでは、入居後30年間の長期修繕計画がたてられています。95m2台の管理費が7100円(月)で、修繕積立金も1万2000円(月)とこの広さにしては安く感じます。共用施設が少なく、ベーシックな造りになっているので、この価格になるようです。
■完成物件をリノベーションする良さ
同物件は、購入者のニーズに対応して、有償で間取り変更や、キッチン、床暖房など設備の追加に対応しています。新築マンションで、設計変更などに対応する物件は、増えていますが図面上のイメージと完成後の仕上がりの違いでクレームになることもままあるといわれています。全住戸が内覧可能なので、完成後のイメージがしやすいというのも大きなメリットでしょう。自分の好みで、予算をかければ自由度が高いことはそれだけでバリューといえます。水周りの位置以外のフルリノベーションにも、同物件は対応しています。
また、中庭をみると完成から10年の経過で庭の植栽が建物に馴染み、趣を醸し出しています。現地の販売員の方の話では、年を経て完成度の高さを評価している来場者も多く、新築マンションと同じようなユーザーの見学が多いようです。諦めていた広さを、自分の好みに演出してそこに住まえる。中古マンションでも、新築マンションでもないリノベーションマンションの良さかもしれません。
郊外のリノベーションマンションなら価格も魅力
キッチンなどは、最新のものに変更できる。写真は、リスティーナくぬぎ山のノーマルリフォームのキッチン |
郊外エリアにも社宅は多く存在するので、今後の供給動向は注目したいと思います。
ここまで、社宅転用型のリノベーションマンションについて紹介してきましたが、もう一つの中古マンションとの大きな違いは、ほぼ同時期に入居がスタートすることだと思います。中古マンションを購入して、他のマンションに入居する方と知り合う機会というのは多くは無いでしょう。新築マンションでは、同時期に新生活をスタートするということは大きなバリューといえるでしょう。
リノベーションマンションでは、ほぼ同時期に入居者同士と暮らしが始まり、その分知り合う機会が多い。マンションでの犯罪などがクローズアップされる中、こういった機会が持てるのも中古マンションには無い、リノベーションマンションの良さと言えるでしょう。