アトピーで食べ物を摂取すると、体中に蚊にかまれたような発疹が出たことがありませんか?誰もが蚊に咬まれたことがあるので、何となく発疹のイメージ(下写真を参照してください)は想像できるかと思います。今回はそのじんましんの詳細を解説いたします。
「じんましん」とは?
じんましんの写真。このような発疹が出たら「じんましん」です |
「じんましん」の起こるメカニズム
IgE抗体がじんましんの原因になります |
じんましんの症状
急性は2~3週間で治まり(1~2日間で治まることが多い)、慢性は1ヶ月以上続くことが多いです。症状は、「かゆい」。とにかく、かゆくてたまりません。かゆくて掻いた皮膚が盛り上がります。発疹の形は、点状・線状・円状・楕円状・地図状であったりさまざま。全身いたる箇所にできます。
じんましんの発疹の出ている部分は24時間以内に消えて、別の箇所に出現します。あたかも移動したり、拡がったり、形を変えます。「じんましん」の発疹は、蚊に咬まれた発疹と違って、何日も残りません。ひどいときには、目が赤くなったり、唇がはれたりしますので、そのときには、医療機関を受診してください。腫れを抑える薬(ステロイドなど)を使用します。
じんましんは出やすい人は?
じんましんは、アレルギーの病気です。アトピーがあるとじんましんが出やすく、特にアトピーの乳幼児では、食べ物が原因でじんましんが出てきます。アトピー以外にも、花粉症・アレルギー鼻炎・アレルギー結膜炎・喘息のある方も要注意。じんましんが出やすいかどうか簡単に見る方法は赤色皮膚描記(豆知識を参照してください)です。他には、アレルギーの検査(アトピーの検査を参照してください)でIgEの値を計ります。IgEの値が高いと、じんましんが起こりやすくなります。
じんましんは一度きりで終わってしまう場合もありますが、繰り返す場合は、検査することをお薦めします。
豆知識 赤色皮膚描記:皮膚を引っ掻くと、その引っ掻いた部分に膨疹が出現。「じんましん」の誘発試験。診察時に「じんましん」が出ていないときの検査方法の1つである。 |
アトピーの基礎知識シリーズ
【第1回】アトピーってどんな病気?
【第2回】アトピーの原因
【第3回】アトピーの検査
【第4回】アトピーの合併症
【第5回】アレルギー・マーチって何だ?
【第6回】アトピーと喘息の関係
【第7回】アトピーは遺伝するの?
【第8回】アトピーとじんましんの関係
<参考リンク先>
蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹(じんましん)