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ラクなつもりが逆効果!座り姿勢の落とし穴(2ページ目)

日常生活の中で「座る」ことは必ずと言っていいほどあると思います。いつもの何気ない座り姿勢が、実は腰に大きな負担をかけているかもしれません!あなたは、1日にどれくらいイスに座っていますか?

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

この負担からは免れない?「お仕事用の座り姿勢」

デスクワーク
デスクワークでは、どうしても多少、前傾姿勢にならないと、仕事が出来ません。
イスに座ると、背骨本来のS字カーブが変化してしまう、と言っても、日常生活の中では、イスに座らないわけにはいきかないですよね。特にデスクワークの方は、1日のほとんどをイスに座って過ごすことになります。

ですが、座り姿勢がどれくらい腰に負荷をかけているかを知ることで、デスクワーク中に休憩をこまめにとり、体操をして体をほぐし、気分転換をすることの、大切さも理解できるかもしれません。

デスクワークでは、背スジを伸ばしているつもりでも、書類を書く時などは、どうしても前傾姿勢になってしまうと思います。例えば、背スジを伸ばして座っている状態から、30度ほど前傾姿勢になっただけで、腰を支える筋肉の負荷は、4倍にもなります。腰の筋肉に負担がかかっている時は、血行が悪くなっているため、この状態でさらに負荷がかかると腰痛を起こしてしまうかもしれません。


誰もがついつい…「座りながら」姿勢

脚のクセ
足元の荷物をついつい脚で移動させる…ということはありませんか?
いちいち席を立ち上がって、作業をすることが面倒な場合があると思います。例えば、足元の書類箱を、足で押して移動させたり、イスの脇に置いてあった重いカバンを、座ったまま持ち上げたり。書類箱を足で押すことは、行儀の良いことではありませんが、重さのある場合は、「手では持ち上がらないから、足で移動させてしまおう。」という場合もあるかもしれません。

そこで、心配なのは、腰へかかる負担です。特に、腰痛の人は要注意です。
日々の腰への負担が蓄積されていた場合、座った状態で足の筋力を発揮しながら、腰部を安定させることは、さらに腰へ負担をかけることになります。上手に足を安定させられなかった場合、ヒザや足首を痛めてしまう可能性もあります。

そして、座った状態で、イスの脇に置いてある重いカバンや荷物を持ち上げようとする動作では、背骨に負担の無い状態の3倍近くもの腰部への負担がかかると言われています。この瞬間に腰をギクっと痛める人がいるのも、うなづける結果であると思います。


気分が沈んだ日は、腰への負担増!?

気分が沈むと…
深く悩んだり、気分が沈んだり…という時は、背スジを伸ばしにくくなることがあります。
なんとなく気持ちが晴れず、気分が沈んだように感じる時は、思い切って眠ってしまおうと、すぐに布団に入り寝てしまう人がいます。これは、問題はないのですが、そうではなく、座ってると徐々に頭の位置が下がっていき、猫背が増強されたような姿勢になってしまう場合があります。気分が沈んでいる時は、姿勢をキレイに保つことさえ難しくなります。

その時、前傾姿勢の角度が60度ほどになると、真っ直ぐにイスに座っている時の8倍近い負担が、腰の筋肉にかかってしまいます。机に伏せるような体勢では、机で体重を支える分、腰部への負担は軽減されるかもしれませんが、決して腰に良い姿勢ではありませんので、なるべく前傾姿勢を長時間続けることは避けましょう。


■デスクワークでの負担を減らしたい方へ
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座ること、そして前傾姿勢をとること、さらに荷物を持ち上げること…と、座り姿勢が腰に悪い影響を与える要素があるということなのですが、何か対策を考えたいところです。まず、座り続けたら、途中で背もたれによりかかり、胸~お腹側を伸ばすようにします。そして、席を立つことが出来れば、軽く体操をして、特定の筋肉にかかった負担を軽減させましょう。こまめに行うことがポイントです!そして、座りながらの足や腕に重みをかける動作は、なるべく避けましょう。



*ラクなつもりが逆効果!座り姿勢の落とし穴 関連リンク*
  • 職場で実践!腰痛体操
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