成約件数が前年比約11%減少 価格は6カ月連続下落
東日本不動産流通機構発表の10月の月例速報によれば、成約件数は前年比11.07%ダウン、前月比9.3%ダウンしています。ここ5カ月連続で前年比成約件数を上回っていましたが10月は大きく減少しています。成約価格は、2,523万円で前月比2.85%ダウン、前年比1.24%ダウンで首都圏全体の価格動向では、久々に前年割れになっています。1m2単価も前月比マイナス1.33%、前年比マイナス2.26%の38.57万円となっており、6カ月連続の下落です。
都県別の1m2あたりの価格動向では、東京都が前年比マイナス4.04%、埼玉県マイナス4.77%、千葉県がマイナス0.55%、神奈川がマイナス1.42%となっており、東京都と新築マンションの売れ行きが低迷する埼玉の下落が顕著です。
また経済指数として公表されている東京圏マンション流通価格指数(品質調整後)では、首都圏マンションは前年同月比-4.3%、前月比-0.3%となっています。
在庫は東京都が高水準
在庫数は、10月末時点で38,745件。成約件数が落ち込み増加トレンドが続いています。1年前と比べ23.05%の増加。地域別の増加率をみると、千葉県が4.28%と低く、埼玉県が15.51%、神奈川県が17.02%で、東京都は30.99%と突出して高くなっています。在庫水準が高い中、東京都の価格動向は今後も弱含む可能性が高いかもしれません。既存マンション価格の四半期変動率2008年7月~9月(上段)及び()内は2008年4月~6月変動率:出典 三井不動産販売 第46回リハウス・プライスリサーチ |
リハウス・プライスリサーチの既存マンション価格の四半期価格動向でも、価格下落の上昇率が高いのは、千葉県北部の-3.6%に続き都心部が-3.3%で続いてます。
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