歯が動く・ぐらつく原因…… 歯がぐらぐらするのは正常?

女性の口元

鏡の前で自分の歯がどれくらい動くかどうか確かめてみましょう

歯周病で歯の周りの骨が溶けると、歯がグラグラになるとよく聞きます。皆さんも鏡の前で自分の歯を揺すってみると、前後に僅かに動く歯があることに気が付くはずです。これは歯周病の前兆なのでしょうか? 歯が動く原因と注意すべき症状について、歯科医が詳しく解説します。

歯周病についてさらに詳しく知りたい方は、「歯周病を悪化させるスパイラルとは?」や「歯周病にも影響が!歯肉と粘膜の境目はここ 」を併せてご参照下さい。

歯周病が原因で歯が動く場合

歯の動揺方向
歯と歯がぶつかっていると動きにくいため、歯が動く方向は前歯は前後に、奥歯は左右に動くことが多い
歯周病になったからといって、すぐに歯が動くようになるわけではありません。歯が動くようになるには歯肉の出血や腫れなどを繰り返し起こして、骨が溶けて歯を支えることができなくなるまで進行した場合です。

したがって、中度から重度の歯周病になってからでないと、歯が大きくぐらついたりはしないので、しっかり歯磨きしたときに僅かに出血した程度では、あまり心配しなくてもよいでしょう。

またいきなり全体的にぐらつくというよりも、まず特定の歯が他の歯よりも明らかに動くケースが多いので、虫歯や治療の形跡がないのに他の歯に比べて1本だけ明らかに大きく動く場合には、注意が必要になります。

咬み合わせが原因で歯が動く場合

意外と知られていないのが、口の中に特定の良く咬める歯がある場合です。固いものなど食べるときに、なぜか咬み易い特定の歯がある場合、その歯が将来、ぐらついてくるかも知れません。

特定の歯だけ、良く咬める状態はあまり良い状態ではありません。「今良くかめる歯」=「次に抜けるかもしれない歯」という可能性があります。

このため特定の歯が、強くぶつかる咬み合わせで、ぐらついてきてしまった時には、他の歯と同じような強さで、ぶつかるように歯の形を修正し「今より咬めなくする」と、ぐらつきが治まる場合があります。

歯のぐらつきや動きがあっても正常な場合

実は、どんな人でも指で歯を動かせば、僅かに動くのを目で確認できるのが正常な状態なのです。少しでも歯が動くと、歯周病と勘違いする人がいますが、正常でも0.2~0.3ミリ程度は動きます。これは目でもはっきりわかる動きです。

歯は骨とは直接くっついてはいません。骨の中で歯は「歯根膜」というクッションのような組織に包まれています。指で歯を押すとこのクッションの働きで、どんな人でも少しだけ歯が揺れるようになっています。

放置してよい? 治療が必要? 歯の揺れの危険度の見分け方

誰でも僅かに動く状態が正常といっても、やはり歯周病が進行すると押されたときの動きが大きくなります。次のような動きが見られることがあります。

■鏡を見ながら咬むと歯が動く
自分の指で動かさなくても鏡の前で歯を見ながら咬んだときに、咬む力によって歯が動く歯がある場合、その歯は、歯周病が進行しやすいか、すでに進行している場合があります。

■指で歯が上下に動く
指で動くのが正常な場合は、前後左右に動く場合です。虫歯や被せ物がない歯で、上下(歯が抜ける方向)指で動く場合には、すでに痛みを伴っている場合が多く、歯周病などがかなり進行している可能性があります。

健康な人でも歯は指で押せば動くので、0.5ミリ程度は、動いても、あまり心配しなくてもよいでしょう。ただし、咬み合わせた時に特定の歯が動く(揺らぐ)ような場合には、一度病院で検診をすることをお勧めします。




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