ストレス

活性酸素が導く「ストレス」と「老化」の関係(2ページ目)

時間に追われていたり、ストレスがたまっていると、老化が加速することをご存知ですか? また、ストレスの多い生活のなかで起こりがちな生活習慣もまた、老化を早める元となります。今回は、老化に関わる物質「活性酸素」とストレスとの関係について、解説します。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド


よく噛めば唾液の抗酸化パワーがアップ!

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あせって早食いをしていると、老化は早まる
忙しいときや落ち着かないときには、ついつい早食いになってしまうこともありますよね。でも、食べ物をよくかまないと、食べ物が唾液と十分混ざり合わないまま、食道へと流れ込んでしまいます。早食いは消化にもよくないばかりか、活性酸素が増えることにもつながるのです。

「魚のコゲを食べるとガンになる」と、耳にしたことがありませんか? これは、魚や肉のコゲに、活性酸素を発生させる成分が含まれているためです。しかし、よく噛むことで、コゲによる活性酸素の発生は抑えられます。なぜなら、唾液の中には、「ペルオキシダーゼ」という酵素が含まれており、活性酸素を撃退してくれるからです。

しかし、疲れがたまっていると、この効果も激減します。心身ともに元気でなければ、唾液の活性酸素撃退力が低下してしまうのです。


アルコールやタバコも活性酸素を増やすもと

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「酒はほどほど、タバコはやめる」が長生きのヒケツ
ストレスを、アルコールやタバコで解消している人は、少なくありません。しかし、大量飲酒や喫煙も、活性酸素を増やすきっかけになります。

アルコール自体には、活性酸素を除去する力があるため、ほどほどならよいのですが、大量のお酒を飲むと脅威となります。アルコールが肝臓で分解される過程で、活性酸素が生じるため、飲酒量が多いほど活性酸素発生量も増えてしまうからです。

また、タバコには、活性酸素そのものが含まれているため、喫煙は活性酸素を自ら取り込んでいるようなものです。それだけでなく、有害物質が肺に沈着した後にも、大量の活性酸素が発生しますので、肺の老化を進めるもととなります。

ストレスを忘れるために、アルコールやタバコに頼っていると、いつのまにか老化や体のトラブルを招いてしまうことにもなりかねません。心当たりのある方は、十分ご注意を!



参考文献:西岡 一『活性酸素に負けない本』(講談社)、近藤和雄『専門医がやさしく教える活性酸素』(PHP研究所)

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