ストレス/ストレスフリーの思考術

完璧主義を脱皮した人ほど、オトナになれる(2ページ目)

「完璧にこなせてこそ、デキるオトナ」と勘違いしていませんか?しかし、仕事における「オトナ」の条件とは、完璧主義と対極にあるこんなタイプの人なのです。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

仕事における「オトナ」の条件とは?

「仕方がない」と受け入れられる人ほどオトナ
「仕方がない」――この言葉をさらりと言える人ほどオトナ
仕事における「オトナ」とは、前ページのような「現実」をよく理解できている人ではないかと思います。

そして、一つひとつの失敗や挫折によって自分自身や周囲の人、環境などを全否定せず、「そういうこともあるさ」「仕方がない」とうまく受け流せる人ほど、「オトナ度が高い」と言えます。

このような「オトナ」は、仕事上の多くのストレスを自然にかわすことができるため、一つの仕事を息長く続けることができます。失敗や挫折に捕らわれないため、また新たな発想が湧き、新しい可能性を見出す余地があるのです。

今まで続けてきた仕事をささいなことで「中退」しなければ、長い期間のうちにはまたいくつかのチャンスが訪れます。そのとき、チャンスをうまく生かすことができれば、いずれは何らかの形で必ず成果が得られるのです。


「こだわりどころ」は
全体の2割程度でよい

エネルギーをかけたほとんどは無駄に消えるもの
あなたは、多くのことにこだわりすぎて自分を苦しくしていませんか?
上のような、仕事における「オトナ」を目指すには、自分自身の完璧主義的性向を見つめなおすことが大切です。(参考記事:『「ねばならない」から脱する手法』

完璧主義な人は、「自分の仕事は、きちっと完璧にできないとイヤ」と自分を追い込んでしまうことが多いでしょう。

しかし、自分にとっての「こだわりどころ」は2割程度と考え、残りの部分は多少気に入らない部分が残ったとしても深い追いしないことが大切です。たとえば、10ある仕事のうち、労力や気合いを傾けて行う仕事は2つ程度。残りは周りにサポートを求めたり、なるべく時間をかけずに終わらせるなどの、メリハリをつけることが必要です。

大部分の「どうでもよい」ところに捕らわれず、自分にとって大きな満足感や幸福感をもたらしてくれそうな少しの部分に意識を傾けていけば、自分自身がもっともっと発展していきます。

大部分を完璧にしようとして自分を苦しくするのも、無駄な部分に捕らわれずに受け流すのも自分次第。あなたなら、どちらを選びますか?
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