長時間残業で自分を壊す前に
とるべき3つのポイント
長時間残業に自己犠牲は禁物。解決策は必ずある! |
そのため、「最近、残業が多いぞ」と思い始めたら、いつでも以下の3つの自衛策をとれるように、準備を進めておきましょう。
1) タイムカードをコピーする
残業が常識になっている場合、タイムカードのコピーをためておきましょう。明確な残業時間の証拠に残すことは、社内外の相談機関に相談するとき、会社と交渉するとき、法律に訴えることになったときに役に立ちます。
また、法律で定められた割り増し手当を含む残業代がきちんと支払われず、サービス残業になっている可能性もあります。未払い残業代の有無を確認するためにも、タイムカードのコピーは重要なキーポイントになります。
2) 残業が月に100時間超えたら
「医師と面接したい」の一言を
2006年に施行された改正労働安全衛生法では、月の残業が100時間を超え、疲労の蓄積が認められる場合には、「医師の面接」を行うことが義務化されました。ただし、本人の申し出によることが原則になります。会社から働きかけてもらえるとは限らないため、「それでは何もならない」と思う人も多いでしょう。
しかし、社員が自ら「医師の面接を受けさせてください」と言えば、自分の健康状態を把握することもできますし、会社にかなりのプレッシャーを与えることもできます。社員自らが、「過労によって心身への危機を感じている」と警告することは、長時間残業への歯止めにつながります。
3) 労働基準監督署の無料相談を利用する
長時間残業は生命に関わることもあるため、悩みを一人で抱え込まないのが鉄則です。
ただし、相談するなら、労働者の見方であるきちんとした相談機関を利用することが大切。悩みを聞いてもらえるだけでなく、一般の労働者には分かりにくい法律上の情報や、会社との話し合いに役に立つこと、セルフケアのポイントなども教えてもらえます。
まずは、経営者が最も恐れる全国の「労働基準監督署」の総合労働相談コーナーを利用してみましょう。労働に関することなら、無料でどんなことでも相談できます。たとえば東京だけでも21箇所(2006年3月現在)もありますし、女性相談員がいるところもあります。また、無料の電話相談もあります。
★全国の総合労働相談コーナーの連絡先はこちら(厚生労働省ホームページより)