いよいよ介護予防がスタート!実際には、どんなことをするのでしょう? |
施設側はどのように介護予防に取り組んでいるのでしょうか? 施設経営者が参加するセミナーで実情を聞きました。
使ってみれば便利な介護予防グッズ。介護予防を専門に取り扱う「グラファージ」を訪ねました。
おもな介護予防サービス
そこで今回は、介護予防のポイントを少し整理してみましょう。対象となるのは、要支援1・2の人々。これは、これまで要介護認定で要介護1、要支援とされていたお年寄りです。こうした人々が受けるのが、「新予防給付」。これまでのケアプラント同様、「介護予防ケアプラン」という計画書を作成し、サービスを受けます。介護予防のサービスには、大きく分けると次の2つがあります。
「介護予防通所介護(介護予防デイサービス)」
「介護予防訪問介護(介護予防ホームヘルプサービス)」
これはこれまでの介護サービスと同じですね。ただし、それぞれの内容は少し、これまでのものとは違っています。詳しく見てみましょう。
■「介護予防通所介護(介護予防デイサービス)」
すべての利用者が利用する「共通的サービス」と、オプションとして活用する「選択的サービス」があります。
共通的サービスでは、日常生活を営むうえで支障があれば、それを克服するためにリハビリをおこないます。選択的サービスの内容は、おもに次の3つ。「運動機能の向上」「栄養改善」「口腔機能の向上」です。どれを選ぶかはケアマネージャーと相談して決めます。
■「介護予防訪問介護(介護予防ホームヘルプサービス)」
これまでと同じように、ホームヘルパーが来訪、入浴や排泄、食事などを支援をします。とはいえ、その目的はあくまで「自立を支援する」こと。なるべく自分で調理や掃除などしてもらい、ヘルパーはそれを支え、見守るだけとなります(※実際には、どこまで徹底されるかわかりませんが)。
介護予防で家族が抱く不安とは?
こうした介護予防によって、ほんとうに日常生活能力が回復するとしたらすばらしいことですね。とはいえ、家族側にすれば、心配なことも多々あります。たとえば、長いこと台所に立っていない認知症のお年寄りが、ヘルパーさんに調理を見守ってもらい、晴れて包丁が扱えるようになったとしましょう。しかし、誰もいないとき、自分でガスの火を管理できるのでしょうか?
また、週に1回、デイサービスに通い、筋力トレーニングをしたところで、ほんとうに筋力は増強するのでしょうか? 風船バレーのような、従来型のレクリエーションに参加することで、お年寄りの気持ちは活性化するのでしょうか?
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