「咀嚼」指導で、噛む回数は向上

初めにご紹介した沖縄の小学5年生の調査では、市販のおにぎり食べ方をビデオ撮影し、食べる時間や食べ方を記録しました。その後「咀嚼の大切さ」についての健康教育プログラム(45分)を実施し、3ヶ月後に再度調査を行いました。その結果、プログラムの実施前にはおにぎりを噛む回数が平均198回に対し、3ヶ月後では368回と、平均170回「噛む回数」が増加していました。

しかし「肥満度」については、プログラム前と比較して有意な変化は認められず、もう少し時間が必要なのでしょう。けれども噛む回数が増えたことは、喜ばしいことです。噛む事には数多くのメリットがあるからです。

噛むことのメリットをきちんと伝えましょう

よく噛むほど、食事の量やカロリーに関わらず、満腹感が得られるため、食べ過ぎを防ぎます。またあごがポンプの役割をして、脳への血流が増加して脳が活性化し、記憶力や視力アップなどの効果が期待できます。お勉強するだけでなく、噛むことでも脳を刺激することができるわけですね。

またよく噛んで食べることで、食後のDIT反応が高まること、さらにおいしいと感じながらゆっくり食事をすることも、交感神経が活発になってDIT反応が高くなり、基礎代謝ほどではありませんが、カロリーを消費することになります。忙しい中でも、できるだけ、家族でワイワイと楽しく食卓を作ることも、心がけましょう。DITや代謝については、こちらをご参考に。

伝え続ける事が大切

家庭の事情等は様々で、やむをえず一緒に食事ができないこともあるでしょう。でも子どもがどんな食べ方をしているのかを知らないことと、知っているのでは違います。もし一緒に食事ができない婆も、親は「あなたを思っている」という姿勢を示すことが大切だと思います。

子どもの肥満が気になる方は、運動や食事内容ももちろん大切ですが、まずは「噛む」事や「口にいれる量」なども意識して、まずは「よく噛む」ことの大切さ、そして「栄養のバランスよく食べることの」の大切さなどを伝えてみましょう。

特に小学生くらいの子どもは、「親が喜んでくれることをしよう」という気持ちも強くある時期ですから、沖縄の例のように、知ることで食べ方の改善につながるかもしれません。お勉強をがんばっている子には、「よく噛むと脳の働きがよくなるのよ」と言うと、励みになるかもしれません。1度や2度でなく、根気よく言い続けることも重要だと思います。

<参考>
学校保健統計調査(文部科学省)
[調査]子どもの食に関する指導の重要性(ベネッセ教育情報サイト)


■関連リンク
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子どもの肥満は3歳時で決まる(食と健康)
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