問題解決のプロセスは4段階ある

ロジカルシンキングを活用した問題解決には4つのステップがあります。
 
  1. 問題を発見する・問題を正しく捉える
  2. 問題の根本原因を突き止める
  3. 打ち手を考える
  4. 実行プランに落とす

です。それぞれのステップでロジカルシンキングを使うことで問題解決を図ることができます。

<目次>  

第1ステップ 「問題を発見する・問題を正しく捉える」

ロジックシンキングによる問題解決プロセスを学ぶ!

ロジカルシンキングを使った問題解決

最初のステップは「問題を発見する・問題を正しく捉える」です。問題を発見する、正しく捉えるというのは、解決すべき問題がそもそもなんなのだろうか? ということを問いかけるステップです。

解決すべき問題が定義できれば、あとはその原因を追究することで問題を解決することができますが、往々にして「問題そのものの所在がわからない」ことが多いのです。

問題が何か? という認識が皆バラバラだったり、そもそも問題を間違えて捉えている場合もあります。

例えば、
  • 人や部署によってゴールのイメージが違うのに、誰かのゴールイメージが前提で話が進み、議論がかみ合わない
  • 立場が違う人が違う視点で問題をとらえているため、共通認識がない
  • スコープ(対象、範囲、期間)があいまいで解決にとりかかれない
  • 過去のしがらみ(サンクコスト)に引きずられて、正しい問いを立てられない

ある人は「より成長を目指すべきだ」と考えているとします。
その人にとっては余剰人員はある意味悪で、これが解決すべき問題です。しかし、ある人にとっては「雇用が重要で、どのように1人の解雇者も出さずに乗り越えるか」が解決すべき問題であったりします。

このように、何を問題として何を解決すべきなのかを「発見する」「正しく捉える」というのが、ロジカルシンキングによる問題解決の第1ステップです。
 

第2ステップ 「問題の根本原因を突き止める」

次のステップは、問題を引き起こしている「根本原因を突き止める」ことです。

これには、Why(どうして?)でアプローチします。この場面ではロジックツリーを使い、大きな問題を小さくし検証可能な論点に分解していきます。小さな論点に分解していくことで、根本の原因の候補を探していきます。

この際には、仮説思考・重点思考などの考え方がキーになり、次のロジカルシンキングのフレームワーク・スキルを使います。
  • ロジックツリー :物事を論理的に分析して深堀するツール
  • ピラミッドストラクチャー :論理的に主張する手法
  • MECE :モレなくダブリなく対象を捉える方法
  • 重点思考 :枝葉にとらわれず、本質的に重要な部分に焦点をあてる考え方
  • 仮説思考 :仮説そって考えることで効率的に答えに結びつける方法
  • ゼロベース思考 :既存のやり方や慣習にとらわれずゼロから組み立てる思考法
例えば、「売上が落ちている」という現象の原因を突き止めたいとします。その場合、「売上が頭打ち」という大きな単位で捉えるのではなく、ロジックツリーを使って、次の3つの小さな論点に分けていくのです。
 
  • 顧客の数が伸びないので(売上が頭打ち)
  • 製品単価が上がっていないので(売上が頭打ち)
  • 顧客あたりの購入数が伸びないので(売上が頭打ち)
 

ロジックツリー

ロジックツリーで大きな問題を小さな論点に分解する

つまり、顧客数×単価×顧客あたり単価の3つに分解していくのです。どれが主な原因なのかを分析して突き止めることになります。

わかりやすくイメージしてもらうために、身近な例として、「医者にかかる」という話で考えてみましょう。医者の例でいうと、様々な診断・検査をして「何の病気なのか?」「何が病気の原因か?」を突き止めるプロセスといえます。

ビジネスにおいても医者の診断・検査と同じように、問題における「病原」を特定しないといけないのです。

 

第3ステップ 「打ち手を考える」

効果x時間マトリクス

効果x時間でとらえた実行策の分類マトリクスの例

問題の根本原因さえつかむことができれば、あとはどうやってそれを解決すればいいのか? ということになります。

これはHow(どうやって?)の思考で考えます。先程の医者の例でいうと、病気の原因がわかったら、これをどうやって除去するか? ということを考えるステップになります。手術で外科的に取り除く方法もあれば、施術方法も開腹施術、内視鏡施術、放射線などいろいろあります。

これらの方法のうち、それにかかる費用や時間、効果、それから苦痛などといった要素をそれぞれ評価します。その結果、どの打ち手がベストなのかをロジカルに考えていくというのがこのステップです。次のようなロジカルシンキングのフレームワークを利用すると、打ち手の評価がスムーズにできます。
 
  • 費用×効果マトリクス :縦に費用、横に効果をとった2×2の表
  • 時間×効果マトリクス :縦に時間、横に効果をとった2×2の表
  • プロコンチャート :項目ごとに利点・難点を評価した一覧表
  • 結果表 :項目ごとに点数などで評価した一覧表
など
 

第4ステップ 「実行プランに落とす」

ガントチャート

プロジェクト管理に欠かせないガントチャート

最後のステップは「実行プランに落とす」「実際に実行する」です。ロジカルシンキングをつかった実行プランの作り方としては、次のような考え方・ツールがあります。
  • ガントチャート :作業の開始時期・終了時期などがわかるプロジェクト管理のための図表
  • PERT図 :作業間の依存関係に注目したプロジェクト管理のための図表
  • WBS(Breakdown Structure-作業分解図): プロジェクト全体を細かい作業に分割した構成図
  • SMART目標設定: 目標やゴールが曖昧にならないための目標設定の手法
これらのフレームワーク・ツールは、実行スケジュールを明確にして役割分担や段取りまできめて進捗を管理することができます。先程の病気の例で言えば、手術の準備から当日、退院までの一連の流れのなかで、必要となるモノやおカネ、飲んでおくべきクスリや万が一のときのための連絡など、さまざまなやるべきことをロジカルシンキングのフレームワーク・ツールで整理することで、確実にスムーズに実施できます。

ロジカルシンキングの考え方では、これらの4ステップを踏むことで問題を解決することができます。

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