節税対策/法人税の節税対策

売上・仕入・在庫の節税(2ページ目)

売上・仕入・在庫という商売の根本から、活用しやすい節税のポイントをご紹介していきます。これらの項目は、金額が大きいことから節税効果も大きくなります。

今村 仁

執筆者:今村 仁

中小企業・個人事業主の節税対策ガイド

売上割戻し(リベート)を活用

売上割戻しとは、一定期間に多額の取引があった得意先に対し売上代金の一部を返戻することをいい、会社からすると経費になります。得意先との契約内容によって計上時期が変わりますし、現金以外で支給する場合には交際費と認定されてしまう可能性もあります。

売上割戻しの節税2つのポイント

そこで、売上割戻しを節税に活用するポイントは2つです。

1.契約書などで算定基準を明示する
原則、販売日の属する事業年度の経費にできるため、期末に未払い計上が可能です。契約書などで算定基準が明示されていない場合にも一定条件をクリアできたときは、販売日の属する事業年度の経費にすることができます。なお、一定条件とは支払うことが期末までに確定、算定基準が社内で確定、期末に未払い計上、確定申告提出期限までに相手にその金額を通知、継続適用することです。

2.現金で行う
売上割戻しを旅行や観劇、贈答品(3,000円以下の少額物品を除く)で行った場合には交際費となり、また、会社ではなく役員や従業員に対して行った場合も交際費となってしまうので注意が必要。

活用しやすい仕入の節税

売上割戻しは、受け取る側からすると仕入割戻しとなり収益となります。

仕入割戻しの会計処理には、雑収入などの営業外収益に計上する方法と仕入高から控除する方法があります。会社はいずれか継続適用を要件に選択できますが、節税を考えると仕入高から控除する方法を選択するほうが有利。

それは、消費税の簡易課税制度を選択している場合には納付する消費税額は課税売上高から算出することになり、雑収入も課税売上高を構成するため、納付する消費税額が多くなってしまうからです。

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