節税対策/その他の税金の節税対策

消費税の節税(簡易課税)(3ページ目)

消費税の計算方法には原則課税と簡易課税があります。今回は簡易課税の節税について、課税の仕組みと合わせてご説明していきます。

今村 仁

執筆者:今村 仁

中小企業・個人事業主の節税対策ガイド

節税のポイント みなし仕入率を高くする

簡易課税は、売上に伴って預った5%の消費税に業種に応じて定められたみなし仕入率をかけた額を課税仕入とします。みなし仕入率は、

第1種業種 卸売業で90%
第2種業種 小売業で80%
第3種業種 製造業などで70%
第4種業種 その他の事業で60%
第5種業種 サービス業などで50% 

となっています。

卸売業とは、他の者から購入した商品をその性質及び形状を変更しないで、他の事業者に対して販売する事業をいいます。小売業とは、他の者から購入した商品をその性質及び形状を変更しないで販売する事業で、第1種事業以外のもの(エンドユーザーに対するもの)をいいます。製造業などとは、農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業(製造小売業を含む)、電気業、ガス業、熱供給業及び水道業をいい、第1種事業、第2種事業に該当するもの及び加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業を除きます。サービス業などとは、不動産業、運輸通信業及びサービス業(飲食店業に該当するものを除く)をいい、第1種事業から第3種事業に掲げる事業に該当するものを除きます。最後に第4種事業のその他の事業とは、第1種事業から第3種事業及び第5種事業以外の事業をいいます。

実務上は、課税売上の内容がどの業種の事業に当てはまるか精査していくことになります。例えば、卸売業と小売業を両方行っている法人であれば、その業種ごとに課税売上を区分すれば課税仕入が大きくなり、納税額が少なくなります。

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