社会人の大学・大学院/社会人の進学・学生生活事例

大学院在学中に出産・育児、そしてMBA取得(3ページ目)

育児をしながら自らの成長を目指し大学院に進学。在学中の第2子出産を乗り越え、昨年関西学院大学専門職大学院においてMBAを取得した篠原亜希子さんにお話をうかがいました。

西島 美保

執筆者:西島 美保

社会人の学びガイド

お金より時間優先!バスよりタクシーということも多かった

篠原さんが大学院時代を過ごした関西学院大学大阪梅田キャンパス(アプローズタワー14F)。阪急梅田駅前というアクセスのよさが社会人には魅力

篠原さんが大学院時代を過ごした関西学院大学大阪梅田キャンパス(アプローズタワー14F)。阪急梅田駅前というアクセスのよさが社会人には魅力

---社会人学生だった間、仕事、学業、子育ての両立で工夫したことは何ですか?
子供をいかに優先させるかという点に重きをおきました。具体的に言うと、

1.優先順位をつける
無駄なこと、しなくていいことはしない。日々の生活では、掃除はしなくても生きていけますが、ご飯は食べないといけない。そのため、食べる・寝ることを最優先し、掃除・片付けなどは後回しに。

2. 子供のお迎えなどの調整を早めに
直前に慌てるのはよくないしその慌しさが子供に伝わるように思えるので、早めに調整しました。

3.子供の体調管理
病気になったときは早めに通院をしたり、症状が重篤にならないように汗をこまめにふく、着替えさせるなど、とにかく気をつけました。これは働くお母さんはみな同じかもしれません。

4.お金より時間優先
主に車で通学しました。キャンパスビルの地下駐車場は決して料金が安いとはいえず、公共機関を利用したほうがはるかに安いのですが、平日は授業が21時30分に終わり車を飛ばして帰ると22時には着きます。ぎりぎり寝る前の子供に会えて、抱いたり、絵本を読んだり、添い寝したりできました。公共機関で通学する時も、バスのかわりにタクシーもよく使いました。費用はかかりますが、時間が短縮できました。

---確かに優先順位をつけないと、社会人学生生活は成り立ちませんね。しかも2人のお子さんの世話もありますし。そんな状況の中、大学院進学をするという篠原さんの決断に対し、周囲の反応はどうでしたか?
家族・保育園のクラスメイトのお母さん、ご近所の方はとても協力してくれました。本当に感謝しています。

私の大学院入学にともない、当時3歳の息子は夫と過ごす時間が必然的に増えました。平日は保育園同級生宅や近所のお宅で夕食をいただき、その後、夫が迎えにいきお風呂に入れる、土日は私の授業の時に2人で食事したり遊んだり過ごす、などです。

父親と過ごす時間は少なくなりがちですが、私の大学院進学により、父子の距離は確実に縮まり良かったと思います。

家族と友人の協力があってこそ!

--- 在学中に第2子妊娠、出産を経験されていますが、学業や仕事への影響はどうでしたか?
はい、出産のため修了時期が半年ずれました。

つわりなどはなかったのですが早産しやすい体質だったので、睡眠を削らない、できるだけゆっくり動くなど気をつけました。夜、勉強する時間も限られましたので、レポートの出来具合や試験の出来具合などのストレスはありましたが、仕方がないと割り切りました。

最後に受けた授業の単位は落としました。しかし、一度授業を受けているのでいずれ必要に応じて勉強したいと思います。

---仕事、学業、そして出産とはさぞ大変だったのではないかと思います。社会人、学生、母と多くの役割を同時にこなさなくてはならない篠原さんにとって、大学院修了のために欠かせなかった事は何だと思いますか?
そうですね。家族と友人の御協力、そして子供のお迎えに関してはファミリーサポートセンターを通じてお世話になった近所の方と、保育園のクラスメイトのお母さんですね。また学校へのアクセスのしやすさ、お金、授業の時間帯、そして当たり前ですが本人のやる気も欠かせないことだと思います。

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