「卒業したと思ったのに、実は卒業できていなかった...。」勘違い?思いこみ?そういうケースが結構あるんです。

といっても、これは日本ではなくアメリカの話。



修氏論文を後で提出する学生

アメリカの大学院では、実際に授業に出て取得する単位と、インターンシップやインディペンデントスタディなどと呼ばれる外部での経験が単位として考慮されるもの、さらに修士論文(英語ではThesisと読んでいる。)を提出することによって取得出来る単位があります。

特にアメリカで多いのは、授業に出席しないと取得できない科目を集中して履修、その後、就職活動に便利な場所などに引っ越し、後で修論を提出するというケースです。インターネットの普及に伴い、メールで教授から指導を受けながら、修論を執筆する学生が増えています。



14年後の悲劇「あっ、私、卒業してない…!」

アメリカの大学院生Aさんは、インターンシップ先の企業にそのまま就職。既に必要単位は取り終えており、後は修論を提出すればいいだけの状態でした。

しかし、仕事の忙しさにまぎれ、修論はすっかり忘れてしまったAさん。
就職してから14年たち、ベテランになったAさんは転職することに。
履歴書と一緒に大学院の卒業証書コピーを提出することになりましたが、いくら探しても見つからない…。そして、ふと気付いたのです。

「あっ、私、卒業してない…。」
そうです。彼女はまだ修論を提出しておらず、卒業要件を満たしていなかったのです。
(Aさんはその後、無事修論を仕上げ、卒業証書を受け取りました。)



学校は未修単位を管理してくれない

アメリカの大学・大学院は、履修科目ごとに学費を支払うシステムで、個々の履修スケジュールによって卒業時期は様々。学校側は、学生が取得した単位については管理してくれますが、卒業に必要な単位を取得していないからといって催促はしてくれません。各学生がたてた履修スケジュールを尊重するのです。


卒業したとの勘違い・思いこみをなくすために

当たり前のことですが、卒業必須単位を自分できちんと管理することが大切です。自分の専攻に必要な単位は何か、リストで確認し、取得済単位をぬりつぶしていくと間違いがありません。

適宜、学生アドバイザーなどに自分の専攻と取得単位を見てもらい、間違っていないか確認するといいでしょう。

特にアメリカの大学では、専攻を変えることが簡単にできますので(通常は変更手続きをすればよい。日本のような専攻変更のための受験は一般的には不要)、専攻を変えた際に取得済の単位が適用されるかどうか、細心の注意を払いましょう。

また、大学を転校し、編入学(トランスファー)した方も気をつけて下さい。
各大学によって、互換できる単位と出来ない単位があり、必要在籍学期数なども各校によって違ってきます。

最終的には、卒業証書と成績証明書の記載内容で、自分が本当に卒業できたかどうか、確認できるはずです。

余談ですが…。卒業していなくても出席できる卒業式

卒業したと思い込んでしまう理由の一つに、アメリカの卒業式が挙げられるかもしれません。通常アメリカの卒業式シーズンは5月。実はこの卒業式、必要単位を取り終えていなくても出席出来るのです。

私が通っていた大学・大学院での卒業式出席規定は「その年の8月末までに卒業に必要な全ての単位を取得すること」でした。つまり、卒業見込みの状態で、出席可能。

卒業式では、学校指定のガウンを着て、卒業証書入れ*(卒業証書を入れる重厚なファイル)を壇上で授与されるため、卒業式出席の時点で既に卒業したような錯覚に落ち入ってしまうのです。
*卒業証書は、修論等の提出が終った段階で、郵送してもらうケースが多い。


知っておこう!
アメリカでは、同じ部門や会社に問い合わせても、担当者によって回答が違うことがしばしば。問合せをした時には、必ず担当者氏名を確認し、日付、電話番号とともにメモしておきましょう。
これによって、かなり多くのトラブルを回避できるはずです。


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