ビジネス用年賀状の書き方とは?
今回は、オフィスからお出しする年賀状の書き方マナーをご紹介しましょう。
<目次>
ビジネス年賀状の挨拶文例
会社で出す年賀状は、年賀状用に印刷されたフォーマットを使用する方がほとんどでしょう。自分で作成する方のために、代表的な挨拶文をご紹介します。- 旧年中は格別のご厚情を賜わり厚く御礼申し上げます
- 本年も相変わらずご厚誼の程偏にお願い申し上げます
- 年頭に際し貴社益々のご発展をお祈りいたします
- 本年も尚一層のお引き立てとご愛顧の程お願い申し上げます
- 昨年中は誠にお世話になりました
- 本年もスタッフ一同頑張ってまいります
- どうぞよろしくお願い申し上げます
など、表現はさまざまあります。ビジネスの内容や双方の立場によって挨拶文の表現を変えてますが、基本的には勤務先の慣例に従ってください。
ビジネス年賀状には、心を込めた手書きの一言・添え書き文例
会社から出す年賀状は、挨拶文はもちろん、宛名も全て印刷ということが多いですね。出す方は楽なのですが、受け取った方には非常に事務的な印象を与えてしまいます。枚数が多いと大変でしょうが、短くてもいいので手書きでメッセージを添えましょう。少しでも心と手間を添えるだけで、あなたの印象はグっとアップします。例)印象UPの添え書き
- 心豊かな一年になりますように
- 皆様のご多幸とご健康をお祈りいたします
- 旧年は○○様とお仕事ができましたことが、何よりも勉強になり向上致しました
- ○○様に励まして頂いたことが昨年一番心に残った嬉しい思い出です
社内外から印象に残る年賀状の書き方
会社宛のビジネス年賀状の宛名・表書きの文例
会社宛ての年賀状の正しい書き方 |
■住所は省略しない
都道府県から書き出します。縦書きの場合は、番地の数字は漢数字を使うのが基本です。
『一』『二』『三』などは、手書きで書くと解りにくいので、番地が11なら『一一』にせず『十一』、12なら『一二』ではなく『十二』などとした方が間違いがないでしょう。
■住所は、宛名につける「様」よりも下には書かない
住所が長い場合は、適当なところで区切って、隣よりも頭1文字以上下げて書き出します。ビル名は、少し小さめの文字で書くとバランスが取れます。
■(株)と省略しない
社名の前に『株式会社』がつく時は、社名よりも小さい文字で書きますが、くれぐれも、(株)と省略しないでください。
■役職は氏名の上に書く
『部長』『課長』『係長』などは1行で、『代表、取締役』『取締役、社長』『代表取締役、社長』などは、2行に分けて書きます。この時、『係長様』『部長様』など敬称に様をつけるのは、間違いなので注意してください。
■はがきの中央に相手の名前を書く
はがきの中央に相手の名前を書きます。宛名の文字の大きさは、出す方の氏名が一番大きくなるようにし、次に『会社名』、そして『住所』の順になります。
年賀状に使ってはいけない言葉
実は、年賀状にも使ってよい字やNGな字があります。失礼のないように覚えておいてください。■賀詞の使い方
あまり知られていないのが、『迎春』『賀正』など、漢字1~2文字の賀詞。これらは、目上の人から目下の人宛に書く表現ですから注意しましょう。また、これらの賀詞に続けて「明けましておめでとうございます」と書いてしまいがちですが、これでは賀詞と「明けましておめでとうございます」と、めでたい表現を二重で使うことになります。賀詞か「明けましておめでとうございます」のどちらか一方にします。
こんな時に便利なのが、『謹賀新年』という表現。謹賀新年は、「謹んで新年のお祝いを申し上げます」という意味ですから、目上の人やどなたにでも、お出ししても問題ありません。
また、「新年あけましておめでとうございます」という表現についてですが、「あける」は「新年になる」という意味として、意味が重複するので、間違った表現だという意見があります。多くの人が使っている表現ではありますが、「間違っている」と思われないようにするためには、使わないほうが無難かもしれません。
【NGな表現】
・目上の人に向けて『迎春』『賀正』などの『賀詞』を使うこと
・『賀詞』に続けての「明けましておめでとうございます」
・「新年あけましておめでとうございます」
■忌み言葉は使わない
以下は忌み言葉ですので使わないようにしましょう
- 枯れる
- 衰える
- 破れる
- 失う
- 倒れる
- 滅びる
喪中の場合や出していない人から頂いてしまった場合をみてみましょう。
会社のビジネス用年賀状、こんな時のマナーは?
手軽に送れるメールの年賀状。でも、ビジネスの場においては、不適切。同僚など親しい仲までにしておきましょう
公私を区別するという点において、身内の不幸は個人的なことなので、会社関係の方に対して欠礼は出しません。ただし、会社関係でも私的な年賀状のやり取りのある方に関しては、欠礼を出してもいいでしょう。
■年賀状を出していない人から届いてしまった
こちらから、お出ししていない方から、年賀状が届いてしまったということがあります。でも、あなたがそれに気づくのは、仕事始めの日。あわてて、メールで「ありがとうございました」と返事をしてしまいがちですが、はがきで頂いているのであれば、こちらからも、はがきの年賀状をお出しするようにしましょう。
そんな時のために、手元に数枚予備のはがきを残しておくといいですね。もちろん、「早々にありがとうございました」と一言手書きのメッセージを書き添えて。
通常、年賀状の返事は、松が明けたら(1月8日以降)「寒中見舞い」で出すべきところ。ビジネスの場合は、1月中旬くらいまでは「あけましておめでとうございます」でも大丈夫です。でも、いただいたらすぐに返事を出すようにしましょう。
ビジネス年賀状はメールではなく、はがきで出そう
最近では、エコや環境保護の取組みの一環の流れを受け電子メールでの年賀状を出す企業が増えてきました。受け取る側にとっても、何日も前に書かれた手書き年賀状よりメールでの年賀状のほうが温かみを感じるという世代も出現しはじめ、年賀状とは一体何かを改めて考えさせられる時代となりつつあります。ガイドの個人的な意見としてお伝えしますと、年賀状は新年を祝う言葉をもってご挨拶し、旧年中の厚誼の感謝と新しい年に変わらぬ厚情を依願するもの。いわば1年に1回の貴重なご挨拶の場。年賀状はお年始回りに伺えないような遠方の方への書状交換がはじまった経緯を考えると住所を知っている方には、年賀はがきを郵送で送るべきなのではないかと思います。エコや環境保護はこの際、お年始以外の別のタイミングでしっかりと行うことも忘れずに。
個人情報保護の観点から職場の方の住所も知らない人が多いのも事実。そんな方同士はメールでのご挨拶にも、その方ならではのメッセージを添えてお送りするとより親しみも湧き、新しい年も良い気持ちで迎えられるのではないでしょうか。
無料で利用できるグリーティングカードを送る人もいますが、あくまでもプライベートか本当に親しい仕事仲間に限ります。いずれにしても、メールでの年賀状は、「カジュアルなもの」と覚えておいてください。
年賀状を投函する前に、もう一度チェックして!
誤字や脱字、住所や宛名、役職名に間違いはないか、確認しましょう。通常はがきや私製はがきを使う時、必ず、切手を貼った下に『年賀』と朱書きします。『年賀』と赤で書かずに投函すると普通郵便の扱いとなり、年内早々に届いてしまいます。ちょっと間が抜けた感じになってしまうので、注意しましょう。
1年間気持ちよくお仕事ができるよう、大切な新年最初のご挨拶となる年賀状を心をこめて送りましょう。
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