今回は、そんな社内行事・就業時間外での付き合い方のコツを中心に、お酒の席でのマナー、角の立たない有給休暇の取り方などを説明します。
社内行事の意義
日本には「会社は家族」という考え方がありました。強いチーム力があの高度経済成長を押し上げたともいえるでしょう。 |
- 入社式、仕事納め、仕事始めなどのセレモニー
- 新商品発表会、社内研修、勉強会といった仕事にかかわる行事
- 忘年会、新年会、歓迎会、社員旅行といったレクリエーション
セレモニーや仕事にかかわる行事は、一般に就業時間内に行われ参加することは業務とみなされます。社員も業務であることを意識して参加するので、社内行事の意義が問われることは少ないでしょう。対して、レクリエーション要素の強い行事は就業時間後や休日に開催されるケースが多く、企業によっては自由参加となっています。従って社内行事の意義が問われるのは、アフターファイブや休日などの就業時間外に行われるレクリエーションに対してということになります。
忘年会・新年会、社員旅行などの社内行事は、「社員同士のコミュニケーションの活性化」「リフレッシュ」「会社への帰属意識のアップ」の必要性から、多くの日本企業が福利厚生の一環として行なってきたもの。そういった点から鑑みると、社員にとっての社内行事の意義は、社員同士のコミュニケーションを深めることと、たまに息抜きをしてリフレッシュすることだといえるでしょう。
どうする? 自由参加の社内行事
職場でのコミュニケーション不足には、社内行事への積極的参加が問題解決の糸口となってくるようです |
さらに、ムダなコストを省くという合理的な考え方が日本企業にも浸透し、忘年会や新年会などでも参加者が費用を「一部自己負担」する傾向にあります。会社としては、自己負担がある以上「参加を強制できない」ということになります。
一方で、職場でのコミュニケーション不足が指摘されるようになってきたのも事実です。仕事だけの付き合いでは深い人間関係が築けず、その結果、仕事にも影響を及ぼしています。ここで少し発想を転換し、自由参加の社内行事こそ、普段できない社員とのコミュニケーションを深める貴重な時間だと解釈してみてはいかがでしょうか。仕事のプロを目指すのであれば、社内行事への参加によって仕事にフィードバックできる何かを発見するということです。社内行事では、普段の仕事に必要な緊張感が薄まります。上司や同僚、後輩の意外な面や新たな魅力を発見できるかもしれません。
心構えとしては、プライベートの時間を大切にすることと、会社の人とのコミュニケーションを深めることは相反するものではなく、両立できるものだと考えるとよいでしょう。