仕事・家庭・地域のバランスをとる「ワークワイフバランス(仕事と人生の調和)」
「ワークライフバランス」は、新聞記事でこのところよく見かけます。それだけ、日本が豊かになったということなのでしょう。脇目も振らずに猛烈に働いた時代は、成熟社会を迎え終焉しました。会社への忠誠心、滅私奉公、運命共同体など、一昔前まではよく聞かれた言葉ですが、会社と個人との関係が変わり仕事以外の充実も豊かさとともに問われてきています。会社や仕事以外に、家族・親戚、地域社会、友人・知人、趣味、スポーツ、芸術、色々な分野での充実度・バランス度が豊かな社会では評価されていくことでしょう。
これからは、経済的な価値(いかに稼ぐかということ)に加え、社会的な価値(いかに社会に貢献するかということ)や文化的な価値(いかに幅広い教養を身に付けること)の3点をバランスよく捉え、統合的な人間価値の醸成を図ることが、これからのリーダーにおける新しいあり方と言えます。
経済的に繁栄をした先輩であるアメリカは、社会的な価値も評価します。例えば、採用試験や入学試験でソーシャルアクティビティー(社会的活動)を記入する欄があり、きちんと評価されます。大先輩であるイギリスは、さらに文化的な価値を重んじます。真のリーダー養成であるエリート教育は、この部分を大切にしたカリキュラムになっています。