言葉を数字に置換えてみる
「数字」はビジネスランゲージ、ビジネスの世界の共通言語です。 |
「はなわの歌で佐賀県に、すごい経済効果が…。」
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「はなわの歌で佐賀県に、50億円もの経済効果が…。」
“すごい”という言葉を、“50億”という数字に置換えました。「すごい」とか、「かなり」「とっても」という言葉は、とてもあいまいな表現になります。それでは、50億円ってどのぐらいすごいのでしょうか? 昨年、阪神が優勝した時の経済効果は、6500億円といわれました。すごさを比較すると…、というように、興味を持ったら数字への理解を深めてみてください。
テレビのニュースにちょっと聞き耳を立てるだけで、世の中の出来事を理解するための数字は、たくさん飛び込んできます。それを、会話の中に取り入れていくと、周りの人の反応が“すぐ”変わってくるはずです。数字の裏付けがある情報というものは、それだけで信頼性が高くなります。貴方の提供する情報に具体的な数字が付く事で、信頼感もアップするということになります。
商品の値段からコスト意識を身につける
数字を意識するアンテナを立てると、次第に数字でもの事を見る習慣が身についてきます。それでは、トレーニングの次のステップへ進みましょう。商品の値段、これも数字ですね。この数字は、どのようにして付けられているのでしょうか。例えば、女性であれば毎日使っているコスメ。値段にも色々なバリエーションがあります。数万円のブランドコスメから、ドラッグストアで気軽に買える数千円のもの。さらに、100円ショップの隠れ人気商品まで。1本の化粧水をとっても、100円から数万円まであります。どの商品の販売価格も、次のような計算式になります。
販売価格=商品原価+粗利益
※商品原価は、化粧品を作るための経費。原材料や製造費、容器、箱代など。
※粗利益は(販売するための経費+利益)です。
単純に考えれば、高い材料を使い、高い容器に入れ、マスコミでバンバンイメージ広告を打ち、販売するために多額な経費を使うメーカーの商品が一番高くなります。
例えば、10,000円の化粧水。原価率が40%だとすると…
10,000円=4,000円+6,000円
商品原価の4,000円の内、効果を左右する原材料にはいくらかけているのでしょうか。びっくりする程安いというウワサもあります。
そこで、原材料の質を落とさず、容器や製造するための人件費、宣伝費、カウンセリングの美容部員などの経費をぜ~んぶ削減して、しっかりと利益を確保しつつも販売価格を下げる、ということもできます。これを売りにしているメーカーもありますね。
といった具合に、購入している商品やサービスの値段の仕組みを、原価(コスト)という側面からとらえて数字で考えることは、そのまま仕事に直結して役立ってきます。全ての会社の活動は、商品やサービスを提供して、利益を生み出すことを目的にしているからです。
数字で考える思考が身につくと、仕事はとっても論理的なものになります。そう感じられるようになったら、貴女の「数字力」は格段にアップし、同時に「説得力」もグーンとレベルアップしているはずです。
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