起業・会社設立のノウハウ/フリーランスになる

【開業準備】作っておきたい、仕事用の印鑑(2ページ目)

独立して自分の仕事の決済者になると、色々な場面でそれなりの「印鑑」が必要になります。日本はハンコ社会。印鑑の種類や役割、押印する時の注意、どんな印鑑が必要になるのかを確認しておきましょう。

執筆者:塚田 祐子

フリーに必要な仕事用の印鑑は?

フリーで個人事業と言っても、業種業態によって違いはあると思いますが、以下に、個人名で仕事をする場合、◯◯事務所などと「屋号」を付けた場合とに分けて、必要となる印鑑を表にしてみました。手元にある印鑑が、仕事用として使えるものかどうか、確認してみてください。

会社設立
※●=個人事業(フリー)で必要な印鑑
 ◯=法人事業で必要な印鑑

実際には、「代表印」と「銀行印」は兼用する場合が多いようです。ですから最低、「実印登録ができるような印鑑」と「認印」(個人名による)があれば大丈夫です。

また、個人名から屋号に変えたからといって、屋号名の印鑑がさらに必要になる訳ではありません。代表印や銀行印は、同じく個人名の印鑑を使います。

ただ、屋号を付けた場合は、個人企業名となりますので、代表者の個人名の印鑑の他に、屋号名の「角印」を作ることを(個人的には)おすすめします。ゴム印だと3000円前後で作れます。

仕事印(認印)は、シャチハタでも三文判でもOKです。実印や銀行印は、“本人であることの証拠”となるため、同じ印影が大量にある三文判は不可です。

ハンを押す時の注意事項

・欠けがないように、印影は鮮明に
印鑑は、印影が命。押す時には、かすれや欠けたところがないように注意しましょう。(印鑑のふちが欠けているものは、実印や銀行印として登録できない場合があります。)また、薄かったからといって、その上へ重ねて押してはいけません。最初の印影を二重線で抹消して、押し直します。

・簡単に押してはいけない
何かの決定事項に対してハンを押すということは、その内容に同意した最終的な意思表示となり、法的な効力を持ちます。日本では、人と人との信頼関係の上に商取引があるという前提があるので、内容をあまり読まずに契約書にハンを押す傾向があります。これはよくありません。契約書というものは、作成者の利益を保守するもので、一方的な言い分で書かれていることもあります。ハンを押す前に、不当な不利益が自分へ発生するようなことが書かれていないかどうかしっかり吟味が必要です。


以上、仕事用の印鑑についての基礎知識をまとめてみました。お金をかけて立派な印鑑を作ればいい、というものではありません。キチンと使い分けることで、仕事への取組み、責任ある姿勢を表明することが重要となります。

ガイドおすすめ書籍

印鑑の種類 個人名の場合 屋号の場合主な用途
代表者印●(実印)●(実印)契約書など
の決済文書
銀行印銀行取引
 
会社印
(角印)
請求書、見
積書など
仕事印
(認印)
担当者欄、
受領欄
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