■価格の決め方
続いて、販売価格の値付け方法についてご説明します。
マンションを建設するには用地を取得する費用、ゼネコンへの建築費、販売や広告するための費用、そして利益が大体の内訳となり、この費用の合計が総予算となります。
そして、この総予算を世帯数で按分し、階数や角部屋・中部屋の別、専有面積、専用庭やルーフバルコニーなどがあるか、南向きや西向き・・・などの条件によって減点加点して各住戸の販売価格が決まります。こういう方法を原価積み上げ方式といい、ほとんどのマンションはこの方式で分譲価格を算出しています。
土地代+建築費+販売広告費+利益を合計
↓
総予算が確定
↓
全世帯数で按分
↓
各タイプの条件に応じて価格調整
↓
分譲価格が決定
実際には建設予定地周辺で過去に販売された分譲マンション価格を参考にしたり、どれくらいの需要があるかマーケティングし、世帯数や間取り、仕様レベルなどを決めていきます。
最近は大規模物件が好調ですが、人気の秘訣は共用施設の充実です。こうした共用施設も豪華になるほど建設コストは上昇し、最終的には分譲価格に跳ね返ってきます。必要最小限にとどめるのが理想でしょう。
そして忘れてはいけないのが消費税。土地は非課税ですが建物には5%が課税されます。本体価格が大きいだけに無視できない金額ですよね。
次回、後編ではより具体的な内訳に踏込んでまいります。乞うご期待!!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。