企業のIT活用/システム導入方法

SaaS 中小企業のIT化を推進する「サーズ」(2ページ目)

SaaS(サーズ)はソフトウェアをユーザー側にインストールするのではなく、ベンダー(プロバイダ)で用意したソフトウェアの機能をユーザーがネットワーク経由で利用するサービス形態です。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

SaaSを活用するにはどうすればよいか

SaaSを活用するにはベンダーのサービスレベル(SLA)を確かめる必要があります。当たり前ですが自社が必要とする時にサービスが提供されなければ意味がありません。

・サービスはどの程度継続的に提供されるのか(停止になる度合い)
・障害が発生した場合、どうなるのか
・バックアップなどはどの程度の頻度で行っているのか
・セキュリティ面で安心できるか
・事業者が倒産した時などにサービスの継続性はどうなるのか

サービスの継続性は難しい問題で大手でも儲からないなとみたらASPサービスを停止したりしています。

またセキュリティ面では特に小規模企業の場合、自社にデータを持つより信用がおける事業者に預けた方が情報漏えいなどの面で安心でしょう。

小規模企業向けに国がSaaSサービスを開始します

経済産業省では「がんばる小規模企業応援プラン」の一環で、小規模企業等経営支援情報システムをスタートしようとしています。ここで「SaaS」の活用を考えています。大企業に比べ遅れている中小企業のIT利用を促すのが目的です。

まずは財務パッケージの提供から始まります。これは従業員が少ない企業の多くでは財務について税理士におまかせ状態になっており、税務申告はしていますが経営にあまりいかしていません。

そこで「SaaS」を活用し、財務データを企業、税理士、商工会などの経営指導員で共有することで経営指導にいかします。決算書や試算表を企業が商工会などに持ってこなければ実態がつかめませんでしたが、タイムリーに企業の状況を把握でき、資金繰りに問題があるなど経営者にオンラインでアドバイスすることができます。マル経融資は6ケ月間の経営指導を受ける必要がありますが、この期間の短縮も狙っています。

経済産業省では財務パッケージを皮切りに顧客管理やグループウェアなど様々なパッケージの取り込みをめざしています。

参考サイト

ASP SaaS実力診断ガイド
ASP/SaaSで手軽にIT活用
がんばる小規模企業応援プラン
「SaaS向けSLAガイドライン」公表について
【編集部おすすめの購入サイト】
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