電子メールは顧客との重要な接点になります。知らない間に、自社のファンを減らしている可能性もあります。
ノーと言わないノードストローム
米国に「ノードストローム」という百貨店があります。創業が1901年ですので100年にわたって続いている老舗の百貨店になります。このノードストロームは、顧客に対して「ノーと言わないノードストローム」として有名です。ノードストロームには「ノーハッスル・リターン・ポリシー」という政策があります。商品の販売後に顧客からサイズが合わないなど返品の申し出があった時、いちいち理由を聞いたり反論せずに黙って返品を受け入れています。
ノードストロームでは顧客に対して、「返品・取り替えにはいつでも応じます」というメッセージをいつも発信していることになります。いつも返品を受け入れてくれるという安心感の中で、顧客は買物をすることができます。
またノードストロームでは、ノーハッスル・リターン・ポリシーなどにより顧客からの要望や質問に対して、顧客と接する従業員が自身で答えます。つまり、上司に頼らず即座に答えてくれる仕組みになっています。顧客はたらい回しやほったらかしされずにすみます。
そして下記のような言葉を従業員から聞くことができます。
「ご心配ありません。大丈夫です」
「どうすれば手際よく処理できるか考えてみましょう」
これらの仕組みがノードストロ-ムに対する高い顧客満足につながっています。
企業の顔は企業で応対した人
コンビニやスーパーで買い物をする時、そこを代表するのはレジのアルバイトやパートの従業員であって、社長ではありません。従業員から、よい対応を受ければ、店のファンとなり、リピータとなります。企業でも同じです。顧客と接するのは正社員とは限りません。業務補助職員かもしれませんし、派遣職員かもしれません。企業に用があって来た人にとり、企業を代表するのは対応した人であって、決して社長ではありません。
さてIT化が進んだ現在、電話やFAXによる問い合わせ以外に電子メールによる問い合わせが増えています。