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経営者必見! '損益分岐点の活用法 2(2ページ目)

今回は、「損益分岐点」の第2回です。実際の活用方法や損益分岐点を利用する際の注意点などを取り上げます。

今村 仁

執筆者:今村 仁

中小企業・個人事業主の節税対策ガイド


◆経営計画の作成
損益分岐点は、事業計画や経営計画を作成するためには必須になります。
例えば、年間の固定費が2,000万円、変動費率が75%の会社が来期の利益目標を1,000万円と設定した場合、目標達成に必要な売上高は以下のように求められます。

目標達成売上高=(2,000万+1,000万)/(1-0.75)=1億2,000万

実際に事業計画に落とし込んでいくためには、さらにシミュレーションが必要になるでしょう。例えば、上の例で来期に人員の新規採用で、固定費が年間400万円さらに増加するということになれば、上記の目標売上1億2,000万円で達成できる利益は、

1億2,000万×(1-0.75)-(2,000万+400万)=600万

となります。目標の1,000万円を達成するためには、

(2,400万+1,000万)/(1-0.75)=1億3,600万円

の売上が必要になります。そこまで売上を伸ばせる見込みがないということになれば、他の固定費を減らせないか、変動費率を下げられないか、というように計画を仕上げていきます。

損益分岐点の落とし穴

損益分岐点の算式から分かることは、以下の3つです。利益を増やすためには・・・
1.売上を増やす
2.固定費を減らす
3.変動費を減らす(変動費率を下げる)

ただし、実際にはこの通りにいかないこともあります。
例えば、単純に売上を増やすといっても、単価を上げるのか、売上数量を増やすのかといった問題があります。単価を下げて売上を増やしても、結果的には利益の増加にはつながらないこともあります。試算表や決算書から損益分岐点を計算する場合、単価と数量はわかりませんが、本来はその点も考慮すべきなのです。

損益分岐点は、あまり杓子定規に捉えすぎないことも時には必要です。

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