節税対策/節税対策関連情報

決算3ケ月前 節税に役立つ6項目(3ページ目)

「毎月の試算表を12ケ月足してそれが最終決算書とほぼイコールになる」のが「良い月次試算表」といえます。そしてその良い月次試算表に基づく正しい納税予測が決算3ケ月前には必要になります。

今村 仁

執筆者:今村 仁

中小企業・個人事業主の節税対策ガイド


事業承継対策

決算3ケ月前にぜひ検討して頂きたい最後の項目としては、「事業承継対策=自社の株価計算」です。中小企業における事業承継で特に大きな問題となるのは、自社株価の高騰による相続税納税資金不足です。そのためには、現経営者が生前の間に、株式贈与などの対策をとっておくことが必要となります。

株式贈与(現経営者→次期経営者候補)の方法としては、1つは「110万円の贈与税非課税枠」を使う方法です。そしてもう1つは、「相続時精算課税制度」を使う方法です。これは、原則65歳以上の親から20歳以上の子どもに対する贈与のうち2,500万円までであれば、いったん贈与税を非課税にしましょうという制度です(平成19年度税制改正により、一定の条件のもと3,000万円に非課税枠が拡大されました)。ただし、親が亡くなったときの相続税の計算では、その贈与がなかったものとして計算され、その株式の相続税法上の評価額は「贈与があったときの価額」となります。

つまり、今後株価が高騰していくことがわかっている場合は、この「相続時精算課税制度」というのは有利になる可能性があります。


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