大学生の就職活動/就職活動の選考対策

就活で複数の自己PRを作るコツ(3ページ目)

エントリーシートや面接を、自己PR一つだけでは勝ち抜けない。コツは同じ「求める力」を違ったネタで伝えるか、違った「求める力」を同じネタで伝えればいい。自己PRが複数あれば、突破率はかなりアップするぞ。

執筆者:見舘 好隆

違った「求める力」を同じネタで伝える!

自己PR
大学時代に一番力を入れたイベントには、君が身につけた力を示すエピソードが、いっぱい埋まっているはずだ。
次に、違った「求める力」を、同じネタで表現する視点を学んで欲しい。記事「エントリーシートに書く文章の基本構造!」で紹介した、私の大学時代のアルバイト経験(コンサート照明)ネタを用いた自己PRを再掲する。
  • 「時間を何が何でも厳守し、与えられた仕事を遂行する力」
    コンサート照明のアルバイトで、集合時間に遅刻し、私が担当するべきライト操作を割愛し、先輩一人で本番を切り盛りさせてしまうといった大迷惑を掛けてしまいました。先輩は勿論、その公演を楽しみにしていたお客様に対し、自分の情けなさが許せなくて泣きました。いかに時間管理が大切か、骨の髄まで学びました。

    その日より、時間管理のコツ、例えば乗換経路や緊急時の対処、体調管理も配慮することで遅刻を無くし信頼を回復させ、千葉や福岡の遠征も任されるようになりました。

    御社に入社しても、「時間厳守」を心に刻み、同僚やお客様の信頼を勝ち取りたいと思います。


私のエピソードなので実体験として言えることだが、ここまでそのアルバイトを真剣にやったわけなのだから、当然ながら学んだ力は「時間管理及び責任遂行する力」だけではない。まだまだたくさんある。
一つ例を書いてみる(これは私のエピソードです)。
  • 「多様な人々と協働する力」
    コンサート照明のアルバイトは、全国各地のホールで行う。よって毎回、初対面の人と仕事をすることになる。比較的シャイだった私は、最初はなかなか今するべき作業がわからなく、手持ち無沙汰になってしまっていた。このままではダメだと思い、仕込み図(ライトを設営する配線図)をもらった時、いつもわからなくて困ることを整理して予め聞くこと、そして作業中「きっとこの機材が次に必要になる」など、その場だけでなく次のシーンを想定して動くように意識してみた。結果、手持ち無沙汰になることも無くなり、また初対面の人とのコミュニケーションも、その人の気持ちを察することで、率先して会話できるようになりました。

    結果、どんな現場でも臆せず、期待される質と速度で作業ができるようになりました。

    御社に入社しても、作業一つ一つの繋がりを考えること、そしてお客様の気持ちを汲むことを常に忘れず行い、同僚やお客様の信頼を勝ち取りたいと思います。


どうだろうか。君が自己PRに選んだイベントにも、きっと違う力を身につける機会が、きっとあったはず。振り返ってみよう。

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以上が複数の自己PRを作るコツだ。一つ自己PRができたのなら、
  1. 他のネタでも作れないか考えてみる。
  2. 同じネタで違う力もPRできないか考えてみる。
ことをトライするのだ。

エントリーシートも面接でも、自己PRが一つと、複数とでは、どっちが強いかは歴然だ。自己PRを、トレーディングカードゲームのカードに例えるとわかりやすい。

「この話の流れだと、このカードを使おう」
「この企業のESには、まずこのカードをぶつけよう」
「今回は2次面接だから、このカードから使おう」
「この企業のESの質問は複数あるから、まずこの欄にはこのカード、この欄にはこのカードを使おう」

このように複数の自己PRは、君の今後の就職戦線を、きっと有利にしてくれるに違いない。


※さらに記事「エントリーシートに書く文章の基本構造!」で説明したように、「一言タイトル」を作っておけば、それがカードの名前となる。また、面接で急に質問されても、その一言をまず伝えることで場を凌ぎ、続けてその自己PRを落ち着いて話すことができる。
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