ご自宅(専有部分)で電気代が1か月にいくらかかっているかはご存知だと思います。それは皆さんが自分のサイフから直接支払っているからですよね。
では、お住まいのマンション共用部分の電気代はお分かりでしょうか?マンションではエレベーター、開放廊下の照明、給水や消防設備、さらに立体駐車場があればその動力・・・と、共用部分のいたる所で電気は消費されています。「理事長や会計担当役員以外は電気の使用料を知る機会がない」と感じる方もいると思いますが、もし電気料金の開示請求をしたにもかかわらず管理組合(または管理会社)が要求に応じないとすれば、そのこと自体が大問題です。
共用部分の電気代が答えられない理由は一度管理費として支払ってしまうと、その後その管理費がどのように使用されているか無関心だからです。一生懸命働いて稼いだ収入のはずが、手元を離れてしまう(管理費として支払ってしまう)と「なぜか?」他人任せになってしまうのです。
毎月引き落とされる電気代は「居住者皆さんのお金」から捻出(ねんしゅつ)されていることを再度、認識してもらいたいと思います。
■電気料金削減の裏ワザ
電気料金の現状が把握できたところで、続いて電気代削減の裏ワザをご紹介したいと思います。
世帯数が多い大規模物件や、機械式駐車場などの大きな電気設備があるマンションでは、電力会社との契約が業務用電力契約となっています。また、住戸数が中・小規模で特別大きな電気設備を持たないマンションでは従量電灯契約と低圧電力契約の2本契約がほとんどです。
こうした契約内容(「普通契約」といいます)は建物が完成する段階で、各エリア最寄の電力会社とマンション分譲会社によって決められるのですが、日常生活が始まり実際に電気を消費してみると必ずしも最適でないことがあります。また、2000年3月から大口電力の小売自由化が施行されたこともあり、選択約款(契約)という電気の使用状況に応じて料金を安くできるメニューが新たに加えられたことで、利用者の努力によって電気料金削減が行なえるようになっています。
※お住まいのマンションの契約方式は,毎月送られてくる「電気代領収書」によって確認することが可能です。
【用語解説】 ・低圧高負荷契約とは ・業務用電力とは ・従量電灯とは ・主な選択約款 (東京電力のサイトへリンクします) |
次ページで電気代の削減に成功したマンションの具体例をご紹介します。