千夏は、もちろんさらりと、 「好きじゃなきゃやってないでしょ?」 と言ってのけますが、 お話の中で庶務2課は、問題アリの社員が集められたリストラの対象。 担当する仕事は誰にでもできる雑用ばかり…という事になっています。 戸田菜穂演じる秘書課の杉田美園にも、 「あっら~vショムニのみなさ~ん。楽なお仕事で結構ですこと。 楽しければいいだなんて、さ、す、が、向上心のかけらもないのね」 という風なセリフをよく言われてます(笑)。 確かに千夏は、向上心…あるいは、「キャリアアップ」「本当にやりたい仕事」等の言葉とは無縁のようです。 でもこういう類の言葉はクセモノ。時には聞こえの良い言訳となってしまうと思うのです。 人事部の嫌がらせで、千夏と美園が1週間、お互いの仕事を交換するハメになる、というおはなしがあります(2/6話)。 秘書の仕事にプライドを持つ美園は、 「蛍光灯の取り替えなんてできない」 「そんなくだらない事は私の仕事じゃない」 と、ふてくされて仕事を放棄してしまいますが、 千夏の方は、 「しょうがないね」と腹をくくり、自分なりに堂々と秘書業務をこなします。 どっちがカッコイイかは、ドラマの中では明らかです。 「庶務より秘書の仕事の方がやりがいがあるからじゃない?」 …そうでしょうか?千夏の辞書には『やりがいのある仕事』なんて言葉も無さそう。 悲壮感も、気負いもない。それが自分の仕事だからヤルんです。 めったに動じない千夏が、「ひ―――!」と悲鳴を上げて見上げた先に、 きれたままの蛍光灯がある、というシーンがありました(1/4話)。 そんなのどうでもいいこと…と思いますか? 自分の担当する仕事が出来てなかった!それが平気な人には、 どんな仕事も務まりはしない。楽しめはしないんじゃないかな。 人事部は千夏をクビ…会社都合でなく、自己都合で退社させるべく、 いろいろな嫌がらせをしますが、当の千夏は、会社を辞めさせられることには全く頓着していません。 その自信は、 仕事に限らず、どんなことでも楽しむ!経験として生かしてやるという 心意気から来るものだと思うのです。 誰に何と言われてようと、評価されようとされまいと、 身についた経験は自分のものなのだから、 1日のほとんどを過ごす会社で、経験を積む機会を失うなんて勿体無い! 『適当』にやるより『徹底的』にやる方が楽しく、 楽しいこと程、よく身につくんです。 先出の陣内孝則演じる、ベンチャー企業社長の、 「おまえならどこでもやっていける」(1/最終話) この言葉こそが、最高の誉め言葉じゃないでしょうか。 …これじゃショムニを崇拝?する沢村一樹演じる神谷のようですが(笑)、 胸を張って自信を持って、今の仕事を積極的に楽しもうという姿勢は、 見ていて気持ちが良かったですよ! …とはいえ、事務担当者としては「ちょっと待った―――!」とレッドカード出したいシーンもたくさんありました(笑)。 次のページでいくつか紹介しますね。 |