◆INDEX◆
1P目>>【収益が高く人件費比率が低い施設はいい施設か?】
2P目>>【介護理念なくして人材は定着しない】
3P目>>【人材育成には今すぐ始めても10年かかる】
収益が高く人件費比率が低い施設はいい施設か?
講座は300人定員でほぼ満席だった |
まずは、約2800の福祉施設の財務データを集計して出した平均値をもとに、業務改善のためには財務データのどの部分に注目すべきか、といった話。
さらにこの平均値で、ある法人の財務データを比較検証し、問題点を指摘。いわく、
「事業活動収益は平均値(295,181千円)を上回っているが、
収益に占める人件費比率は平均値(55%)より10%も下回っている」
→これは果たしていい施設か?(よくない)
「減価償却比率が平均値(9.5%)を上回っている」
→設備投資が過剰である
「経常収支差額比率※が平均値(7.4%)の2倍以上」
→儲けすぎている
※経常収支差額比率=(事業活動収入-事業活動支出)÷事業活動収入×100
また、この法人は、同一規模の施設に比べて職員数が多いにもかかわらず、事業活動収入に占める人件費の比率が低いとのこと。このことから、
非常勤職員の数が多く、しかも定着率が低い。
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つまり、マネジャークラスはいるが中堅職員がおらず、
勤続3年未満の職員ばかり。
↓
だから、人件費比率が低い。
ということが明らかになり、この法人では人材育成ができていないことが指摘されました。
今後は、人件費比率が高くなっても、非常勤職員を正職員化して人材育成することが急務、という話でした。
なぜ、人材育成が急務かについては、次の講師が話してくれました。
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