ノロウィルスが猛威をふるっています。
1981年の調査開始以来、最悪のペースで患者が増え、小児科における患者数だけを見ても30万人と、すでに例年の10万人の3倍に達しています。ノロウィルスによる感染性胃腸炎について、症状と対策などを保健所からの情報などをもとにまとめてみました。
◆INDEX◆
「ノロウィルスとは?」
「ノロウィルスによる感染性胃腸炎の症状」
「消毒には次亜塩素酸ナトリウムを」
「感染者の吐瀉物、便の処理方法」
「もし感染してしまったら」
ノロウィルスとは?
数個から100個程度が体内にはいると感染してしまう、非常に感染力の強いウィルス。牡蠣などの二枚貝が人への感染源ではないかと言われています。ノロウィルスは、下水道を検査すると1年中検出されます。ウィルスを含んだ下水が海に流れ込み、そこで生育している牡蠣などの二枚貝にウィルスが蓄積されるのではないかと考えられています。こうしたウィルスを蓄積した貝などを十分に加熱せずに食べると感染し、1~2日ほどの潜伏期間で胃腸炎を発症します。しかし、今回の爆発的な流行は、人→人、人→もの→人といった感染によるものが大半です。
あるホテルでは、感染者がホテル廊下で嘔吐してしまったそうです。吐瀉物の後始末はしたものの、ウィルスの付着した敷き込みのカーペットの消毒が十分でなかったために、宿泊客や従業員がそのカーペットを歩くたびにウィルスが舞い上がり、大量の感染者を出すことになってしまいました。病院や高齢者施設などでの集団感染も、消毒が十分でなかったために起きているケースが多いようです。消毒が十分でなかった場合、これまでには、処理した12日以上たってから汚染源から感染したケースもあったそうです。
また今回の大流行の中では、感染源として、たとえば白菜のおひたし、学校給食の揚げパンといった、なぜウィルスが?と思うような料理も特定されています。どちらも、その食品の調理に感染者が携わったためにウィルスを拡散してしまったのです。
>>次は「ノロウィルスによる感染性胃腸炎の症状」
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