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ニチイ学館の事業建て直し報告(3ページ目)

介護保険導入直後、大混乱だった民間事業者たち。多拠点展開に失敗した大手のニチイ学館は、問題をどう把握し、改善して立ち直ったのか。ニチイ学館の北村俊幸氏の話をもとに紹介します。

執筆者:宮下 公美子

現状はどこまで改善されたか
2002年中間期の決算を見ると、ヘルスケア事業は2001年通期で116億8700万円あった営業損失を32億9800万円まで圧縮。2001年10月には初めて、訪問介護事業で約1億円の単月黒字を達成しました。

「デイサービスの拠点展開に、1拠点あたり8000万~9000万円の初期投資が必要」(北村氏)であることから、ヘルスケア事業全体の単月黒字化は2002年3月まで持ち越されるものの、収益は大幅に改善されたと言えるでしょう。

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一時の介護バブルが去り、「介護事業は儲からない」という声もよく聞かれるようになりました。実際、利用者を思うように獲得できず、縮小、撤退していく事業者もあります。

しかし一方では、着実に業績を伸ばし、拠点を少しずつ増やし、デイサービス開設など事業の幅を広げている事業者もあります。

単純な効率化は難しい分野の仕事ではありますが、やはり収益力を上げるには、そういった発想は不可欠。ヘルパーの稼働率アップ、事務処理の省力化などを積み上げていくことも大切です。

そしてそれ以上に大切なのは、やはり人材。優秀な人材を確保し、上質なサービスの提供なくして、効率化のみ推進しても事業の拡大は果たせないでしょう。
(この記事の文責は、すべてガイド宮下にあります)
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