希望に応じて面接への同席OKの紹介会社も
さて、いよいよ紹介された求人企業との面接。緊張しますよね。人材紹介会社の中には、希望に応じて面接にも同行し、同席してくれる会社もあります。
「当社では、面接前に登録者の方と1時間ほど早くお会いすることにしています。模擬面接風にやりとりし、経歴や志望動機、自己PRについて、どこを割愛し、どこを強調すればいいかなどをアドバイスするんです。面接への同席を希望される方も半数ぐらいいらっしゃいます」と藤原さん。
面接に同席すると、緊張して良い面を出せていない登録者には、良い面を出せるような話題を振ったり、成功体験の言い漏らしがあったら「こんなことがあったんですよね」と水を向けたりするのだそう。こうした援助により、面接で本来の自分をアピールできる環境を整えてくれるわけです。自分の良さをわかってくれている担当者が同席してくれるだけでも、何だか心強いですよね。
勤務条件は代理交渉してくれる
さて、人材紹介会社に登録している大きなメリットは、なんと言っても条件交渉を代行してくれることです。緊張を強いられる面接の時、給与はいくらほしい、休日は、勤務時間は、残業は、といった細かい条件を、自分自身で交渉して決めていくのはなかなか難しいもの。こんなこと言ったら、不採用では?という思いも頭によぎります。結局、何となくざっくりとした話を聞いただけで入職し、働き始めてから「話が違う!」と驚くこと、多くないですか? 介護業界の場合、特にそうしたミスマッチをよく耳にします。人材紹介会社では、直接は言いにくい勤務条件も、担当者が間に入ってきちんと先方に話してくれます。こうして決めた勤務条件などは書面にして契約を交わし、双方で確認します。ですから、万一、入職後に条件が違う場合は、人材紹介会社を通しての改善交渉が可能です。といっても、「そういうケースはほとんどありません」(藤原さん)とのことです。
人材紹介会社には誰でも登録できるのか?
メリットが多い人材紹介会社の利用。誰からの登録も受け付けてくれるのでしょうか。「申し訳ありませんが、人材紹介会社に登録していただけるのは、有資格で実務経験がある方だけなんです」と武谷さん。というのも、求人企業は求人広告やハローワークでも採用できる未経験者、無資格者ではなく、より優秀な人材を求めて人材紹介会社を利用しているからです。
求人企業は、求人広告やハローワークでは採用できない人材を人材紹介会社を利用して採用する |
有資格の実務経験者であれば、転職の際に人材紹介会社を利用するのは、メリットが多そうです。しかし私のようなペーパー有資格者は、まずは現場経験を積むことが良い就職の第一歩のよう。
また、藤原さんは、転職される方にこんなアドバイスもしてくれました。
「本社の人事担当者との面接だけで採用になった方は、ぜひ、入職前に実際の勤務地である施設、事業所に行き、上司や同僚の方と顔合わせをされることをおすすめします。できれば、1日、体験就労をさせていただくといいと思います。人事から聞いていた話と違う!ということがあってはならないですし、現場の雰囲気を知っておけば、働き始めたときに仕事をすんなりスタートしやすいですから。当社でも体験就労は積極的におすすめしており、5割ほどの方が体験の上、入職されています」。
求人企業にとっても転職者にとっても不幸なミスマッチがないよう、できるだけの手を打ってから転職したいもの。人材紹介会社も、そこに尽力してくれるところを選びたいですね。
取材協力
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