求人難の介護業界、優秀な職員を求める企業、施設では、人材紹介会社を利用するケースも増えてきました。一方、転職活動をする介護職は、今も圧倒的にハローワーク利用が多い様子。自分で求人票、求人広告を見ながらの就職活動と、人材紹介会社を通した就職活動は、どう違うのでしょうか。ガイド宮下の就職活動、NGポイントを指摘してくれた、介護人材紹介会社「あいけあ介護求人紹介センター」(以下、あいけあ、と略)のリクルーティング・コンサルタントの藤原隆充さんとキャリアアドバイザーの武谷美奈子さんに、登録するメリットなどについて話を伺いました。

◆INDEX◆
1P目>>【面談を通して自分のアピールポイントがわかる】
2P目>>【希望条件に合う求人企業を紹介してもらう】
    【求人広告ではわからない情報を得る】
3P目>>【希望に応じて面接への同席もOK】
    【勤務条件は代理交渉してくれる】
    【人材紹介会社には誰でも登録できるのか?】

面談を通して自分のアピールポイントがわかる

「介護職のかたは、人をサポートする仕事をしているせいか、控えめで、自分自身をアピールするのが苦手なかたが多いですね」と言うのは、あいけあのリクルーティング・コンサルタントである藤原さん。あいけあでは、電話やインターネットでの申し込みを受けると、折り返し連絡し、正式な登録前に直接会って、過去の経歴や転職動機、給与や勤務地など転職の希望条件、転職希望時期、自己PRなどを聞くことにしているそう。

武谷さん
キャリアアドバイザーの武谷美奈子さん。上手な問いかけで登録者の長所を引き出してくれる
この面談を担当しているキャリアアドバイザーの武谷さんは、「転職動機を伺うと、上司と合わない、給与水準が低いなど、ネガティブな話をされるかたが多いんです。しかし、前職で印象に残った仕事はないか、悪い状況を変えるために努力したことはないかなど、ポジティブな部分を引き出す聞き方をすると、実はいい話も出てくるんですよ」と言います。

たとえば、以前、介護主任として働いていた女性。
おとなしい方で、自己PRを促してもあまり具体的な話は出てきません。しかし武谷さんが、なぜ介護業界に入ったのかと尋ねると、目をキラキラとさせて、介護の仕事にかける熱い思いを語りはじめたそう。それを糸口に、介護主任として働いていたとき、スタッフ間のいじめを解決した話、看護師と介護職の間に立ち、摩擦を解消した話、新人を居残り指導し、介護主任にまで育て上げた話などを聞き取ることができたと言います。

武谷さんが、なぜこのようないい話を自己PRの時に話さなかったのか、と尋ねると、この女性はびっくりして、「自分にとっては当たり前の話で、これが自己PRになると思わなかった」と答えたそうです。

これがつまり、藤原さんの言う、「自己PRが苦手」ということ。

介護職に限らず、誰でも自分自身の長所や身につけてきたスキルを、客観的に見つめ、的確に把握するのは難しいものです。

ましてや介護職として日々の仕事に追われて過ごしていると、「仕事が忙しくてたいへん」という思いが自分の中で固定して、いい経験、達成感を思い返す余裕がないのかもしれません。そのため、過去の経歴を話すときも、ネガティブな情報からスタートしてしまいがち。直接応募する転職活動では、そうしたネガティブなスタイルをなかなか修正できないため、よい経験、経歴を持っているにもかかわらず、採用担当者に伝わらなくて不採用を繰り返すケースもあります。

しかし人材紹介会社を利用すれば、担当者との面談を通して、自分自身が過去の経歴の中でどのような実績を積み、スキルを身につけてきたかを整理、点検する、言わば「自分自身の棚卸し作業」ができるというわけです。

人材紹介会社の中には、登録時に面談は不要で、インターネットで希望条件を書き込むだけで希望に合う求人企業をメールで知らせてくれる会社もあります。これはこれでラクなようにも思いますが、「登録される方に直接お会いすることで、細かい希望条件を伺えるだけでなく、お人柄もわかります。登録者の方のことをより深く知ることで、その方によりふさわしい転職先をご紹介できるんですよ」と武谷さん。たしかに、自分にふさわしい企業を紹介してもらうには、まずこちらのことを知ってもらう必要がありますね。

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