コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

コンサル業界の巨人 総合コンサル系(2ページ目)

コンサルティング業界早わかりシリーズ。シリーズ3回目では、「総合系コンサル系」(旧会計事務所系)を取り上げます。とにかくビックな彼らのビジネスを解説します。

執筆者:大石 哲之

なぜ彼らはビックになり得たのか?

「総合コンサル」が台頭した歴史背景を簡単に説明します。出発は監査法人です。

1970代から80年代にかけて、多くの大企業がグローバルに展開し、業務が複雑化、大規模化しました。大手会計監査法人が当時急激に発展したコンピューターシステムに注目し、これを企業に導入することで、いまでいうITを活用した業務改革を成し遂げたのです。

主に会計分野の業務効率化が主たる業務でしたが、会計業務とコンピューターシステムの両方のプロであった監査法人は、経営とITの橋渡しをする絶好のポジションにいたのです。監査法人の中に、コンサルティング部門が誕生します。システム化の領域は、会計分野にとどまらず、企業の全域に広がっていきました。

さらに、90年代に登場する「ERPパッケージ」という統合業務システムが登場すると、大企業がこれをこぞって導入し始めました。そのリードをとったのが、監査法人とそのコンサルティング部門です。

ERPブームにより、人・規模ともに急拡大することに成功します。この成功をテコに、従来からの「プロセス」「IT」分野だけでなく、「戦略分野」「人事・組織」分野にも業務を拡大し、総合的なコンサルティング体制を構築しました。その後、コンサルティング部門は、監査法人から独立し、名称も変更して、現在に至ります。

監査法人とそのコンサルティング部門の歴史と再編については、複雑でいろいろな要因が絡みあっているので、別途また特集したいと思います。

総合コンサルティング系といっても、具体的にどのような仕事の依頼がくるのでしょうか?また採用はどうなっているのか?…次ページで紹介します。
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