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会食、接待…。仕事における食事のマナー(2ページ目)

食事を取りながらの打ち合わせや仕事関係者との会食、取引先の接待など、ビジネスシーンで食事が絡んでくることは意外に多いもの。そこで、ビジネスシーンでの食事のマナーについて考えてみました。

執筆者:泉 まつお

ビジネスにからんだ仕事の中でも、対応が最も難しいのは「接待」。
そこで、多くの接待のシーンをサポートしている接客のプロにお話を聞いてきました。




久志本仁美さん
レストランアルバス(東京都中央区銀座6-7-6銀座細野ビル3階)のシェフ&ソムリエ








○事前準備

久志本さんは、接待がうまく進むかどうかの最初のポイントは、お店への予約の仕方にあると言います。

「ご接待の場合、お店に予約を入れておくのが普通ですが、その際、『接待です』と伝えていただけるとうれしいですね。それにより、お店としてもゆったりお話ししていただけるお席を用意しますから。また、お席のセッティングがありますから、ゲストが何人でホストが何人なのかも知りたいところです」

このほか、全体の予算も事前に伝えておきたい情報のひとつ。遠慮することなく、はっきりと伝えておきましょう。

「ホストの方はゲストに喜んでいただくことが目的であり、ホストの方がよりよいご接待の場を作ることができるようにお手伝いすることが私たちスタッフの役目だと思っています。だからこそ、私たちは事前に情報をいただきたいのです」

○当日

当日、お店に到着したら、席をスムーズに決め、着席するのがスマートな始まり方。ここで、「どうぞ、どうぞ」と譲り合ったり、なかなか席が決まらなかったりしてうろうろするのは、周囲にもいい印象を与えません。

「私たちが接待のお客さまを見ていて感じるのは、せっかくのひと時ですから、ホストも楽しんだほうがいいということです。時々、ゲストが頼んだ物に右にならえで全員が同じものを注文されることがありますが、飲みたいもの、食べたいものがほかにあるなら、そこはホストもご自分の意思を言っていいと思います。そうやってホストもこの時間を楽しめば、ゲストもより一層楽しめるというものです」

フレンチでは、時に、どうやって食べたらいいのだろうと思うような料理が出てくることもあります。そんなときはどうするのがスマートなのか。どうやら、そんなときは素直にお店のスタッフに質問するのがいいようです。

「基本的には、自分が食べやすく召し上がればいいんです。でも、ちょっと困るなと思ったら、知ったかぶりをするより、私たちスタッフに聞いていただけたらと思います。お客さまの中には、食べ方を知っていてもあえてご質問なさる方も。すると、それがスタッフとのコミュニケーションのきっかけになったり、お店からリコメンドすることができたりして、私たちもうれしい。このように、心が通う場面を演出してくださる方は素敵だなと思います」

接待と考えると身構えてしまいますが、ある一夜、共にテーブルを囲み、同じ時間を共有して楽しむと考えるといいようです。

○会計

接待の締めくくりとして、会計の場面もスマートに済ませたいもの。これは、コーヒーが終わったところでトイレに立つように席を離れ、スタッフに「会計を」と告げればまず問題はないでしょう。

「事前にお名刺をお預かりし、請求書をお送りするという形でもかまいません。これに対して避けたいのは、テーブルでのチェックですね」



最後に、接待の際のお店選びについて聞いてみました。

「ご接待を成功させたければ、サービスに定評のあるお店を選ぶことが近道だと思います。人が喜ぶところを見ることが自分の喜びと思うスタッフは、やる気のある人、楽しんでいる人を見ると、力になってあげたいと思うもの。ホストの方は、サービスマンを上手に使ってくださるといいと思いますよ」


久志本さんからのメッセージ

「ご接待もデートも、相手を楽しませるという点では同じ。自分にとって大切な人と大切な時間を過ごすと思ってみてはどうですか」

マナーも大切ですが、なにごとも、その前に「心」が大切なんですね。



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