気心の知れた友だちや同僚とのランチは楽しいものですが、その相手が上司だったり取引先の人だったりすると、なんとなく落ち着かないもの。それは、ものを食べるという行為がとても本能的なものであり、その様子を見られるのは自分の根っこを見られるような気がするからではないでしょうか。

とはいっても、ビジネスのなかでは、食事を取りながらの打ち合わせや会食、接待といったものがあります。

そこで、ビジネスシーンでの食事のマナーについて考えてみたいと思います。



基本編

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堅苦しく考えがちですが、マナーは周りの人に不快な思いをさせない基本的なルールなのです。
○おいしそうに食べることが相手への気遣い

ビジネスにからんだ食事に限らず、人と一緒に食事をするときの最大のマナーは、おいしそうに食べることではないかと私は思います。
女性の場合、大きな口をあけることを避けようとして料理を小さく小さく小分けにし、鳥が何かをついばむように食べる人がいますが、一口で食べたほうがおいしいものもあります。そんなときは、多少、大きな口をあけたとしても、ガブリと食べたほうが見ているほうも気持ちがいいもの。どちらが食事をごちそうするということに関係なく、おいしそうに食事をする人とは一緒にいて心地よいものだと思います。

○食べることと会話をすることのバランスが重要

食事をしながら楽しく会話をすることも大切ですが、話に夢中になりすぎるのは失敗の元。オーバーアクションで箸を振り回したり、口の中に食べ物が残っている状態で話したりするのは、あまりにも品がありません。しかし逆に、食べることに集中しすぎて、まったく話をしないのもいただけません。食事のマナーに気を使いながら会話を楽しめるスマートさが必要といえるでしょう。

○食事の時、自分が出している「音」に敏感になろう

多少なりともマナーというものを気にしている人なら、食べ物をかむ時にペチャペチャ、飲物を飲む時にズズーと音を立てるようことはまずないと思いますが、もし、こうしたことをやっている人がいたとしたら、きっと、本人はこの音に気づいていないと思います。なぜなら、食事の時に出る音は無意識のうちに出している音が多いからです。

そこで一度、自分が食事をしている時にどんな「音」を出しているかを気にしてみてください。食器と食器をぶつける音、フォークをお皿に置くときの音など、意外に多くの音を出していることに気づくのではないでしょうか。

そしてそれは、音を出していることに気づけば避けることができるはず。すると、自然に品のある食事の仕方ができると思います。


次のページでは、「接待」のマナーについて、接客のプロにお話を聞きます。