帰国子女の活躍を目の当たりにすると引け目を感じてしまう人も少なくないようですが、その前に、ビジネスパーソンとして何が自分の強みになるのかを考えてみましょう。 |
そんな経験をしたことがある人もいるでしょう。
たしかに、日本で生まれ、日本で育ってきた人が、英語圏で生活し、英語を母国語のように話すことができる帰国子女以上の英語力を身につけることは簡単なことではありません。だからこそ、身近に帰国子女が登場すると、多くの人がコンプレックスを感じてしまいます。
でも、本当に「帰国子女」は、「帰国子女」というだけで優れているのでしょうか。
間違ったコンプレックスを持たないために、冷静に「帰国子女」というものを分析してみたいと思います。
まず、多くの人が、帰国子女に対してすごいと思うこと。
それは、次の2つであることが多いのではないでしょうか。
1) 日本語以外の言語に長けている
2) 国際感覚を持っている
これは、事実です。
でも、日本語以外の言語に長けている=ビジネスの公用語ともいえる英語に長けている、とは限りません。また、国際感覚を持っている=世界的な感覚を持っている、ということではありません。
なぜなら、帰国子女にはいろいろな人がいるからです。
アメリカで生活してきた人。イギリスで暮らしてきた人。それ以外の英語圏で生活してきた人。英語を日常的に使わない国で暮らしてきた人もいます。皆、環境が違うのですから、身につけている語学力も違うはずなのです。
また、帰国子女は国際感覚を持っていますが、それは、生活していた国の文化に深く触れた経験があるということであり、日本以外の国を知っているということ。決して、帰国子女だから、世界各国の文化や商習慣を知っているというわけではないはずです。
つまり、日本で育った人にもいろいろな人がいるように、帰国子女にもいろいろな人がいるということ。そう考えれば、「帰国子女」と一くくりにしてコンプレックスを持つ必要はないと思いませんか?
次ページでは、帰国子女が持ちやすい弱みを検証します。